イヤイヤ期真っ只中の2歳児は、その恐ろしさから世間では“魔の2歳児”と呼ばれているらしい。当サイトで何度も書いているが、我が娘の凶悪さったらない。声はデカイし、落ち着きがないし、食べ物はブチ撒けるし、数時間泣き止まないことだってある。僕は娘を、魔の2歳児オブ魔の2歳児だと思っている。
そんな娘と、横浜の洋光台駅前広場で行われる「東京女子プロレス」を観戦することになった。1時間半を越える道中 では、娘の悪いところが全部出た。駅のホームでは僕の手を振り払い人混みにダッシュ、車内でも食べていたアメ玉を放り投げる。もうムチャクチャで、着く前から僕はグッタリだった。果たして、娘は大人しくプロレスを観てくれるのだろうか?
会場でも魔
試合前に行われた「チビッ子プロレス教室」でも、娘は非常にめんどくさかった。いくら“チビッ子”と銘打ってはいても、さすがに2歳児が参加できるものではない。会話が成立できて、勝手に走り回らない、せめて5歳くらいじゃないと厳しいものがある。娘もそれがわかったのか、参加しようとはしなかった。
しかし、次第に参加しているチビッ子たちが羨ましくなった娘は、突然リングへ向かって猛ダッシュ。僕が慌てて抱きかかえても、「うぁううあうあうやりたぁいぃ!!」と何を言っても聞かない。
なんとか引きはがし、リングから離れた場所に連れて行くが、好物のラムネを上げても、大好きな肩車をしてあげても、落ち着いてくれない。こんな状態でプロレスなんて観てくれるわけがない。
まさに魔だ。
魔の2歳児VS TOKYOプリンセス・オブ・プリンセス
テンションダダ下がりの僕と、意味も無く泣きわめく魔。そんな折、TOKYOプリンセス・オブ・プリンセス王者・山下実優VSのどかお姉さんの試合が開始された。
見たい! 観たい! 魅たい!
ここまで来たのだから王者の試合がどうしてもみたい!
しかし、魔は地べたに這いつくばり、一向に泣き止む気配を見せない。魔の真骨頂だ。
ラムネあげるよ!観に行こう!
_人人人人人人人人人人人人人人人人_
> ぅああうえういやあぁいい!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
とりあえず起きよう! 抱っこしてあげる
_人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> ぬぅおぉええういたぁあいい!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
何? 何がしたいの?
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> うぉっ、えうみたぁああいいい!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
え?
_人人人人人人人人人人人_
> ふおえすみたいぃい <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
ん??
ひっく、ひっく、、、
_人人人人人人人人人人人人人_
> ぷおれす、みぃたあぁい <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
プロレス見たい!?!?
なんと、娘はプロレスが見たかったのだ! プロレスが見たくて泣きじゃくっていたのだ!
すぐに娘を抱えてリング傍のイスに腰掛け、膝の上に乗せてやると娘は嘘のように泣き止んだ。それからはいくら話しかけてもまるで無視。うんともすんとも言わず、2人の試合を見守った。
続く、現役女子高生レスラー・小橋マリカVSゾンビ・黒音まほの一戦も娘は熱中する。間近で行われた場外乱闘にもまったく動じることはなかった。
東京女子プロレスには、魔の2歳児をも黙らせる魅力があるらしい。