ChatGTPをはじめとする生成AIチャットサービスは、作文やポエムといった創作の手助けをしてくれます。テキストベースの創作物だけかと思いきや、もうすでにテキストから画像を創り出すことまでできるようになっているんです。
これならイラストが苦手な人がでも手軽にイラスト生成ができるようになります。ネット上では「AI絵師」なんて言葉を見かけることも多くなったほど、画像生成は日々活発に行われています。
筆者も画像生成の虜となっており、日々イラスト生成に勤しんでいます。そこでここでは画像生成AIを楽しむ方法や、実際にやってみて感じる苦悩や難しさについてお伝えしていきます。
画像生成AIを使ったウェブサービスを楽しむ
画像生成AIを使った画像生成やイラスト生成を行う方法には大きくわけて2種類あります。ネット上で利用できるウェブサービスを使う方法と、パソコンを使う方法です。
イラスト・画像を生成するウェブサービスは多数誕生しており、どのウェブサービスも日々新たな生成画像が創られ、公開されています。言葉ひとつで創り出される画像の数々は見ているだけでも楽しくなってしまうでしょう。ここでは代表的なウェブサービスをいくつか紹介しておきます。
SeaArt AI
SeaArt AIでは1日最大75枚までの高画質な画像を作成できます。課金することで作成可能な最大枚数が増加したり、機能をアンロックすることができます。サイトの見た目に反して使い方が簡単です。「創作」ボタンをクリックしたら、すぐに画像生成に取り組むことができます。
PixAI
テキストだけではなく、キャンバスになんとなくマウスで線を引いていくだけでイラストを生成してくれる「リアルタイム生成」が目を惹きます。また、生成した画像を”動画にする提案”をしてくれるなど、次に何を楽しめるかを優しく教えてくれる点も初心者にとってわかりやすいサービスです。
Leonardo.Ai
初心者はまずこれ!使いやすいという情報がネット上でよく見られるのがLeonardo.Ai。ほかの画像生成サービスとはどことなく雰囲気の違いを感じます。噂に違わず簡単な操作ですぐに画像を生成できます。個人的なイメージとして独創的なものを作れやすい印象があります。
AIチャットサービスでも続々?
さらっと画像生成ウェブサービスを紹介しましたが、AIチャットサービス「Copilot」を使えば、本当にテキストを入力するだけでイメージした画像を創り出すことができつつあります。試しに「イヤホンをして音楽を楽しむゴリラ」の画像をお願いしてみました。
バッチリすぎる。さらにイメージと違うと思ったら、そのまま修正を依頼することもできます。ここでは「このゴリラが音楽にのって歌っているように変えてください」と指示してみました。
だいぶスゴいですよね。これ、人に修正や変更をお願いするとなると、ブチギレられても仕方ないくらいのお願いだと思いますが、Copilotは文句ひとつ言わずに数十秒で修正したイラストを提案してくれました。
PCで極力お金をかけずに画像生成を楽しむ
ウェブサービスを利用して画像生成していると無料利用の場合、どのサービスでも1日に作れる画像の枚数が限られていることに気付きます。お金はなるべくかけたくない、でもできるだけたくさんの画像を創り出したい。そしたらパソコンに頑張ってもらうことを考えましょう。
PCにStable Diffusionをインストールすることで無料で何枚でも、画像を生成することが可能になります。以前はここにたどり着くまでの工程が難しく、PCに詳しくない人からすると前途多難な道のりでしたが、現在は「StabilityMatrix」という簡単にインストールできるツールが登場していることもあり、だんだんそのハードルは低くなりつつあります。
生成速度はPCのスペックによりけり
Stable Diffusionを使うことでPCでお金や枚数を気にせず画像生成環境を作り出すことができるわけですが、「動けば良い」から「快適に使いたい」までで求められるPCのスペックは異なります。
とりあえず「動けば良い」のであれば、8GBのRAM、4GBのGPUが搭載されたPCであれば動きます。ちょっと古めのゲーミングノートPCくらいが動作させる最低条件というところでしょうか。
ちなみにこれが、筆者がStable Diffusionを初めて作成した画像です。手探りと言えどイラストの顔がとけていてなんというか…うん。ポメラニアンはそれっぽくできたけど、前足なのか後ろ足なのか問題が…。
最初こそ戸惑う場面はあったものの、色々と触っていけば、本当に簡単にイラストや画像を作り出すことができます。
とまぁ、このようにイメージに近いモデルを選びつつ、プロンプト(いわゆる呪文のようなもので「少女」や「少年」「赤髪」や「キャミソール」「見下ろす」「海辺」といった要素となるもの)を入力して伝えることで画像を作っていくことになります。
PCスペックが低いと困ること
スペックが低いPCでもStaible Diffusionを使って画像を生成することができるということはわかってもらえたかと思います。ただし、”できる”というだけで、ジャンジャンバリバリに創れるというわけではありません。
画像のサイズや枚数によって生成にかかる時間は異なります。場合によっては1枚の画像を生成するのに約3時間20分の時間がかかりました。そのときの画像がこれです。
2048☓2048とちょっと大きめの画像を作っていたときのことです。マッチョな青年的なイラストをイメージしていたんですが、約3時間半かけて生成した画像は完全なる失敗作でした。
手や肘から花生えてるし、服なのか裸なのかハッキリしないし。イメージを伝えるというのは難しいものでうまく画像が創れたと思っていても手の指の数がおかしかったり、体の向きが思っていた方向を向いていなかったなど、そういうこともやっぱりあります。
命令に忠実・完璧に作ることができるわけではないので、時間や予想外のアクシデントを楽しむ心の余裕を持ち合わせている人なら心乱すことなくStable Diffusionを楽しむことができるでしょう。
筆者のPCはスペックとしては低スペックなゲーミングPCなので、ちょっと解像度高めの画像を生成しようとすると、このように唸るようにファンが音を立て、ヒイヒイいいながら稼働するというレベルです。当然ハイスペックなPCを用意できれば、生成にかかる時間や枚数といった問題は解決できますが、ハイスペックPCを準備する費用を考えると悩ましいところでもあります。
生成AIを使って画像やイラストを創り出す方法は様々ですが、何に重きをおくかで利用する環境を選ぶのが良いでしょう。また、1枚の画像からアニメーション動画を創り出す技術もどんどん進化していっています。たった1つのキーワード、たった1枚の画像から面白い何かが生まれる世界って、なんだかとてもワクワクしますね。