いとわズ

アンパンマンと娘の成長 映画館に行ってきた 〜地獄の育児録〜

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約4分

我が家の娘2歳も世間様のご多分に漏れず、アンパンマンが大好きだ。

日夜Huluで視聴し、我が家のテレビを独り占めしている。外出先でテレビが使えないときは、スマホでもアンパンマン動画を漁っている。

なんでもいいからアンパンマンがみたい

僕はスマホにHuluアプリをインストールしていないので、僕とのおでかけではYouTubeを観ている。公式動画ではないものの、アンパンマンの玩具で人形劇風にして大人が遊んでいるだけの動画がいくつもアップされているので、娘はそれで満足のようだ。

子どもが産まれるまでは僕もこの動画チャンネルの存在を知らなかったのだが、驚くことに再生回数はトップYoutuberと同格以上だ。何十万再生というのは当たり前、中には何百万、一千万を越える動画もザラにある。一体どれだけの額を稼いでいるのか気になって仕方ない。やはり、“最初にやった人”はすごい。

僕たち夫婦はこの動画チャンネルの主を尊敬と嫉妬を込めて、“クソユーチューバ—”と呼んでいる。

_人人人人人人人人人人人人_
> アンパンマン見たい! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

クソユーチューバ—しかないけどいい?

_人人人人人人人人人人人人人人人_
> クソユーチューバ—見たい! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y

それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」を観てきた

そんなアンパンマン好きの娘を連れて、近所の映画館に6月30日公開の「それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」を観に行ってきた。3、4か月前に映画「ドラえもん のび太の宝島」では、飽きた娘が騒ぎだして途中退館という挫折を味わっていた僕だったが、ドラえもんの上映時間は2時間、アンパンマンは1時間なのでいけそうな気がする。また、アンパンマンのほうが子どもの年齢層が低いので、ある程度騒いでも平気なのも嬉しい。

座席に着くと、周りの子どもがポップコーンを持っていた。だが、娘は意外にも大人しい。いつもなら「ポップコーン食べたい!」と騒ぎ立てるのだが、食事を終えたばかりというのもあってか、上映開始しても大人しくスクリーンをジッと見つめていた。

(娘も成長しているんだな。いつまでも手のかかるだけの子どもじゃないんだ)

今作は、アンパンマンとバイキンマンの関係性にメスが入れられていた。アンパンマンの分け隔てない正義の心と、バイキンマンの悪としてのプライド、この2つが絶妙にミスマッチして起きた摩擦は、大人でも見入ってしまうドラマがあった。。

ただ絵が動くことだけに喜びを感じていると思っていた娘だったが、これに心を打たれたのか、真剣な表情でつぶやく。

バイキンマンがんばってるねぇ

(バイキンマンのカッコよさがわかるようになったのか。子どもの成長は早いってよく聞くけど、こういうことなんだな)

思いがけないところで娘の成長を感じる。しかし、なぜだろうか。嬉しいはずの娘の成長が少し寂しかったりもする。3ヵ月前に映画館を走り回って叫んで僕を困らせていた娘が、なんだか愛おしかったりする。隣にいるのに、少しだけ遠くに感じてしまう。

複雑な思いを抱えたまま、映画はエンドロールへ。アンパンマンとバイキンマンのライバル関係も良かったが、なによりも娘の成長を感じた僕は、少しだけ眼に涙を溜めながら問いかけてみた。

ねぇ、娘ちゃん。アンパンマン、面白かった?

すると娘はこちらに向き直り一言。

_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> クソユーチューバーのほうが面白いねぇ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

それでこそ我が娘!!

ずっとそんな感じでいてくれ!!

帰り道、娘は僕の肩車の上で、クソユーチューバーの動画を観ながらゲラゲラ笑っていた。

僕が映画の感想をしつこく聞くと、

_人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> アンパンマン出てこなかったねぇ! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

なにも見ていないことがわかって、なんか嬉しかった。

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