幽霊となってしまった美琴は、自分を降霊したと言い張る母を見て、降霊術への疑惑は確信に変わる。今まで様々な人を騙してきた八岡家の罪滅ぼしとして、美琴は“あの世からイタコする”ことを決意する。
登場人物
◆八岡美琴(故17歳)
インチキイタコ一家の罪を償うため、地縛霊になった人間の未練を解決し、成仏させる元女子高生。地縛霊を哀れみ救いの手を差し伸べてはいるが、実は自分も地縛霊だということに気付いていない。
◆八岡美鈴
美琴の母。八岡家が今まで人を騙してきたことに罪の意識を感じていたが、今では嘘を突き通すことがせめてもの義理だと考えるように。家族にさえ、降霊術ができないことを隠している。
◆八岡美和
母・美鈴とは暗黙の了解として、お互いに降霊術ができるとウソをつきあっている。もうすぐ30歳になるが、何年やっても霊を降ろす演技が恥ずかしくて仕方がない。
◆八岡美玲
八岡家の三女で中学3年生。ウソだらけの八岡家だが、美玲はスマホを使って霊を写真に納めることが本当にできる。しかし、美玲はこの能力を隠しており、イタコになる気もさらさらない。家族内では、反抗期といわれている。
◆八岡富雄
美琴の父。八岡家に婿入りした普通のサラリーマン。家族にはいわないが、降霊術がウソなのは最初から知っている。美味しい料理を作ることがなによりの楽しみ。
第4話あらすじ
全国大会に出場するほどの強豪吹奏楽部でティンパニーを叩いていた小賀洋一は、父親のタバコの不始末から出火した火事で死亡してしまう。トロンボーン担当の彼女・下野奈々美と、全国大会で優秀賞を取るという約束を交わしていたことが未練になり、音楽室に取り憑く地縛霊になってしまう。
そんな中、奈々美は八岡家に小賀の降霊を依頼。美鈴はいつものように高額な降霊料を取り、インチキ降霊術を披露する。それを知った小賀は怒り狂い、強大な怨念をもった悪霊へと変貌。
このままでは自我を失ってしまう小賀を止めるため、美琴は現世と唯一繋がることができる美玲に会いに行く。しかし、肝心の美玲は修学旅行で九州へ。果たして美琴は、美玲とどうやって連絡を取るのだろうか? 悪霊になってしまった小賀は、成仏できるのだろうか?