NPBが26日、2018年のベストナインを発表した。横浜DeNAベイスターズからは、宮崎敏郎内野手とネフタリ・ソト外野手の2人が受賞。三塁手部門で選出された宮崎は2年連続2度目、外野手部門のソトは来日1年目での受賞となった。
宮崎はもはや貫禄すら出てきた。打率.318は首位打者を獲った昨年の.323と比べ遜色ない数字だし、ホームランは昨年からほぼ倍増の28本。打点も62から71に上げ、横浜重量打線の中にあってもバツグンの存在感と安定感を見せた1年だった。しかもゴールデングラブまで初受賞したのだから、ベストナインは当然だろう。
いや、ホームラン王獲れとまでは言ってないから
で、やはり嬉しい誤算だったのがソトだ。入団テスト生からチャンスをつかむと、あれよあれよという間に主軸に定着。9月にはホームラン30本を超え、そのまま一気にホームラン王のタイトルまで獲ってしまった。レギュラーになったのがシーズン途中だったから、出場試合はわずか107試合。それで41ホームランということは、全143試合出場なら55本という計算になる。
活躍当初は、一通り相手投手と当たり終わるまでかな、と思っていた。新入団外国人選手が、最初だけ活躍するなんてのはよくある話だ。ちょっと弱点を見つけられたり、研究されたりすれば、数字はならされてくる。だめだったときが辛いので、そこそこの成績でも合格点だなとあまり期待値は上げすぎないようにはしていた。
しかし成績は一向に下降線をたどらず、終わってみれば打率.310、ホームラン41本、95打点。打って欲しいとは思ってたけど、ホームラン王獲れとまでは言ってないから、と誰もが驚いたはずだ。波のあった筒香らと比べ、シーズン中盤以降は最も頼りになるバッターだった。
横浜と契約してくれてありがとう
ソトがここまで日本の野球にアジャストできた理由は、極限までシンプルさを追求したバッティングフォームにある。突っ立ってるような構えは外国人選手にありがちだが、ソトはそこからバットを引いて振り回すのではなく、じっくり軌道を見てボールを叩ける。バックスイングは長距離打者らしからぬコンパクトさで、ボールに対して最短距離でバットが出る一方、フォローの大きいスイングはしなやかで伸びやか。力みのないスイングなのに長打が打てるため、長打率は.644とセ・リーグ1位だ。1試合2ホームランも8回記録した。
穴もあるけど当たればデカイ、というタイプではないので、相手投手もなかなか弱点を見つけにくいのではないか。来季も今季以上の活躍を期待してしまう。
唯一の心配がゲレーロのように某球団に行ってしまうことだったが、無事来季も横浜と契約合意。1年契約だが2年目は球団が契約延長のオプションを持つということで、活躍すれば実質2年契約というのも安心材料だ。いやー、とにかく巨人に金で釣られなくてよかった。外国人選手はこれがあるから怖いんだよね。
ロペスのことを尊敬もしているようだし、来季もやってくれることだろう。開幕から20本カルテットが揃う来季が早くも楽しみだ。