—私は実話怪談が好きなんですけど、これまでなにか怖い体験ってしたことあります?
試しに飲み会などで聞いてみると、意外にも3人に1人くらいは怪談を教えてくれる。「そういう経験はないなぁ」と笑っていた人だって、こちらが今まで集めてきた怪談を披露しているうちに、「そういえば、こんな不思議な体験をしたことがあったな……」と思い出す。
世間の人々、意外と怪談持っている気がする。
……ということを「いとわズ」編集部内の雑談で話していたとき、天啓にうたれた。
[say name=”原田” img=”https://itwas.media/wp-content/uploads/2017/05/itwas-harada.png”]
そうだ、怪談キャノンボールやろう!
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私以外の編集部員は、少し嫌な顔をしていた。
待ちゆく人々から実話怪談を集めまくる
『テレクラキャノンボール』と実話怪談が好きな私が考案する“怪談キャノンボール”とは、制限時間の中、街ゆく人々から実話怪談を集める戦いのこと。集めた怪談は、事前に決めたルールにもとづき加点・減点されて、最終的な獲得ポイント数をチーム同士で競います。
「本当に怪談が集まるのか? 企画が成立するのか?」と心配する声もあったものの、「集まる! いける気がする!」と押し切って、編集部でああでもないこうでもないとルールを考えた結果、以下の点数表ができあがりました。
【点数表】「お前だ!」オチに気をつけろ
ルール | 加点/減点 | 理由 |
「お前だ!」オチ | −100 | 「それは……お前だ!」で終わる怪談を聞いてしまったら大幅減点。2018年にもなって、得意げに「お前だ!」でオトそうとするセンスの持ち主にエンカウントしてしまった自分を呪え。 |
ジジイorババアが会いに来た | −10 | 実話怪談でよく出てくるのが、「今から思うと、あれはおじいちゃんが会いに来てくれたのかな……」というような内容。ほっこりはするが、ソシャゲのガチャでいうと正直ノーマルとしかいえない出現頻度。 |
手形or気付いたらアザができていた | −10 | こちらも実話怪談に頻出な要素で、ガチャでいうとノーマル。 |
“2親等” (仲介する人数が増えるごとに倍で減点) |
−10 | 「友人の友人」や「友人の家族」のように、怪談を話してくれた人と実際の体験者の間に1人挟まっている場合は、少々うさんくさくなるので減点。間に挟む人間が増えれば増えるほどマイナス。 |
実際に霊が登場する | +10 | 勘違いの可能性が高い不思議な声やアザと比べて、「幽霊をはっきり見た」というのは強い。 |
兵役中or服役中 | +50 | 特殊なシチュエーションは大切にしたい。 |
語り手の実体験 | +5 | “2親等”がマイナスなぶん、こちらは加点要素に。 |
有名心霊スポットが出てくる | +10 | サスペンスドラマでも有名温泉地が舞台だと少し嬉しい。同じ理屈で加点。 |
語り手の名字が宜保 | +50 | 霊能者・宜保愛子へのリスペクトを込めて……。 |
現実に起きた事件が絡む | +50 | 生々しさが一気に増すため。 |
芸能人絡み | +10 | ミーハーゆえ加点。 |
写真などの証拠あり | +50 | 証拠があるのは“実話”としては一番強い。 |
「一族の変な掟」絡み | +20 | 匿名掲示板に書き込まれる怪談だと、「一族の変な掟」というのは頻出要素だが、そんな掟を持った一族は実在するのか? |
知り合いの看護師の話 | +5 | 「医者や看護士は心霊体験に遭遇しがち」とよく言われるが、果たして? |
こないだポイント (この夏に起きた話) |
+10 | 新鮮なのはいいことだ。 |
語り手が住職 | +100 | 住職は怪談を持っていそうだが、住職に出会うのが難しい。 |
本人がキャノンボール中に体験した怪談 | +150 | 最悪ポイントを稼げなかったときは、心霊スポットに行って霊を待ち逆転を狙う。 |
最下位チームは心霊スポット訪問
「いとわズ」編集部でのチーム分けの結果、原田&チャロス、編集長&チョウ、社長&沢野の3チームで競うことに。各チームはどこか1日の昼12時~深夜0時の時間帯を使って、街に出て怪談を集めます。さらに優勝チームには焼き肉贈呈、最下位チームは罰ゲームとして心霊スポットに投げ出されることが決定。
絶対負けられない戦い。一体どのチームが優勝に輝くのか――!