各組から怪談が出揃ったところでルールに沿ってポイント集計した結果、以下の通りとなった。
[box class=”box31″ title=”前半戦の結果”]
さて、ここからは各組から出揃った怪談話の中でも、これぞとっておき! という怪談を隠し玉として提出。この隠し玉次第で順位は大きく入れ替わることになる…かも!?
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30代男性の話
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万年床
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大の男が1人、消えちゃったんですよ。
彼は都内のアパートに住んでいて、僕の友達はよくそこに遊びに行っていたそうです。ごちゃごちゃ物があって万年床の汚い家ではあったんですけど、やっぱり男同士ガヤガヤ宅飲みするようなことって楽しいじゃないですか。突然泊まりに行くようなことも少なくありませんでした。
でもその家って、どうも“出る家”だったらしいんですよね……。よく部屋の壁に手形がベターッとついていて、しかも大きさ的にどうやら子供の手なんです。それでも「手形がつくだけだから」って気にせず住み続けていたんですけどね。占い師から「その家は本当に引き払ったほうがいい」と忠告されたこともあるらしいのに、おおらかなものですよ(笑)。
あるとき、友達はいつものようにその家に遊びに行きました。すると、誰もいない散らかった部屋の中で万年床が消えていたんですって。ほかはいつも通りなのに、布団だけぽっかり失くなっていてねぇ……。
そして、家主もそのまま帰ってくることはありませんでした。彼はパチンコで日々をなんとかしのぐ生活だったので、もしかしたら金銭トラブルか何かで夜逃げのように出ていっただけかもしれません。でも、なぜ布団だけ消えているのでしょう?
……なんとなーく、私はその幽霊物件に理由があったのではないかという気がしてしまいます。