『HADO BEGINNER’S CUP #2』1on1大会。にっくきマックスファクターの遅刻魔shogoと筋肉優男かみさんをなんとか退けた僕は、見事決勝トーナメントに進出。
HADO BEGINNER’S CUP #2そのほかの記事はこちら。
最後の砦・いえもん
マックスファクターの二人を倒して勢いに乗った僕は、全勝とまるで強者のような雰囲気でAブロックを突破した。準決勝の相手は、マックスファクター最後の砦・いえもんだ。
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[cell]黄色い全身ツナギを身に纏い、頭に黄色いハチマキを巻き付けるという奇怪な格好をしたいえもん。色物に見えるこの男だが、HADO理解度が高く、掛け値なしに強い。転がる姿が愛らしくも小憎たらしくもある強者だ。[/cell]
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Bブロックでは、孤高のHADOマン・カブト虫に破れはしたものの、華より酒・こうちゃん、我がいとわズのエース・空閑、元・和心でセンス抜群のしゅん、靴脱げおじさん・うりを撃破し、堂々2位で勝ち上がってきている。
ハッキリ言って格上、経験の差もある。しかし、いえもんに勝たないことには「BEGINNER’S CUP」優勝、さらにその上の大会「SUMMER CUP予選」でも良い結果を残すことはできない。それに、なんとなく負けたくない。
踏襲!空閑作戦!倒せいえもん!
おそらくいえもんが使ってくるステータスは、「3322」もしくは「3223」とシールドを意識したものだろう。となると、前半をイーブンでしのいで、後半いえもんのシールドが切れたところを狙えば、勝機は見えてくるはずだ。
そこで惜しくも負けてしまったが、空閑が予選でいえもん相手に使った作戦を丸パクリすることにする。その作戦とは、こちらも「3331」で最初からシールドを張って、相手のシールドを破壊。後半はチャージ差を生かして戦うというものだ。
VSいえもん!HADOは楽しんだものが勝つ!!
いよいよ準決勝。先に2本取ったほうが勝ちとなる大事な1戦目。僕は上記の作戦通りに動き、なんと2ポイントを先取して圧倒的有利な形を迎える。しかし、シールドを使おうとした一瞬の隙をつかれ、その後はいえもんの勢いを抑えられずに、2-3で逆転負け。だがなぜか僕はこのとき、妙な自信に満ちあふれていた。
沢野:(なんかわからんけど、いつもよりHADOを楽しめてる気がする…)
負けているとは思えない心地よさ、その余裕からか、2戦目の試合中、いえもんがシールドを張った反対側の前角でチャージを安全に溜めるという戦法を思いつく。これでシールド破壊が捗り、2戦目は3-2で勝利を収める。
沢野:(HADOはスポーツだ。スポーツは楽しんだもんが強いって、色んな漫画で言ってるぞ!もう勝てるだろこれ!HADOめっちゃ楽しいもん!)
みなぎる自信とHADOの楽しさに身震いしながら、運命の3戦目へ。
開始20秒、気持ちよくエネルギーボールを打ち続け、HADOを楽しむ僕だったが、フイの一撃で4枚抜きを許し、1点先制されてしまう。
沢野:(大丈夫大丈夫。なんか気分良いし、HADOすげー楽しめてるし)
焦らず丁寧に試合を運ぶが、またしても、いえもんの狙い澄ました弾を被弾。0-2に。
沢野:(余裕余裕。あと40秒で2点差なんて全然ひっくり返せる。てゆーか、今ならいくらでも点を取れる気がするし)
HADOを楽しんだ上、2点差でも焦らない鋼のメンタルを手に入れた僕は、全能感すら感じていた。こうなった人間は強い。逆転劇とはこういったときに起きるのだ。
沢野:(ふふふ、みんなが驚く様が目に浮かぶぜ!)
そう思った矢先、またしてもいえもんの弾が連続ヒット。0-3へ。
沢野:(…あれ? 負ける…? ………なぜだ!? こんなにHADOを楽しんでいる僕が、なぜやられているのだ!?)
そこから必死で差を詰めるも、結果は3-4で敗北。僕は、またしても黄色い壁・マックスファクターに敗れてしまった。
負けた理由
悔しい。悔しすぎる。あんなにHADOを楽しんでいた僕が、なぜ負けてしまったのだろうか?様々な理由を頭で整理するが、どうしてもわからないし、悔しくてしょうがない。そんな僕にいえもんが近づいて一言…
いえもん:いやー、すげー楽しかったっすね!
楽しんでやがった。
いえもんは、僕同様に今の試合を目一杯楽しんでやがったのだ。
沢野:(そうか、やっぱりHADOは楽しんでるヤツが強いんだな)
その後行われた決勝戦は、いえもんが一歩およばず孤高のHADOマン・カブト虫が優勝。
(3位決定戦は、疲れで顔がコンクリートみたいな色の大木を退けて僕が勝利)
大会後……
沢野:いえもんさん、この夏は他の大会も出ます?
いえもん:出られるところはだいたいでますねー
沢野:じゃああと何回も戦えますねー
いえもん:ねー。一夏に5回も6回もHADOするって友達より遊んでますよねー
沢野:そっすねー。1番仲良い友達みたいっすねー
なんだか仲良くなってしまった。
ちなみに、僕といえもんは現在10往復以上もメールを交換中。朝送った返事が来るのを楽しみに待っている。