およそ18年、いまだにガンガン届いてます。
ケータイの普及とともに万人に利用され、今でこそLINEなどメッセージ系アプリに押され気味な印象があるキャリアメールと呼ばれる類のメールサービス。
そろそろ廃止してもいいのでは? と思う一方で、両親との連絡手段として現役という人もそこそこいそうなキャリアメール。
久々に通知がきたと思ったら迷惑メールなんてこと、多々あると思います。
どんなに対策し尽したと思っていても、一定の時期を過ぎると思い出したかのように受信してしまうなんて人は、僕だけではないでしょう。
今回は長年迷惑メールを見続けてきた迷惑メール収集家である僕が、思わず反応してしまいそうになった、そんな秀逸な迷惑メールを紹介していきます。
有事を装った悪質な迷惑メール例
From:【JP】有事における対策を
∞有事における対策を様から新着メールが届きました∞
※緊急※自爆テロにご注意ください。あなたのすぐ近くに
以下URL省略
悪質極まりない、いろんな意味で迷惑なメールがこちら。
テロを警戒することは決しておかしなことでなく、世界情勢から見ていつ日本で起きてもおかしな話ではないと思います。
メールのタイトルだけ見ると、脊髄反射で反応してしまう気もわからないことはありませんが、通常このようなメールがURLにアクセスさせることはないと思ってまず間違いありません。
サービス解約に関する滞納発生通知
From:【Resend】
AnUB4
解約処理についての大切なお知らせ現在お客様においては、提携情報サイト(S_N,S・ニュースサイト・有料アプリ・懸賞サイト・占い番組・アダルトコンテンツ等含む)に登録をされ、2週間の無料期間中に解約処理を行わなかったために、サイト継続の利用意思があるとみなされ、月額の情報サイトの利用料金、並びにサポート費用等が発生し、それが未払いの状態になっており滞納金として【978,650円】をお支払頂かなければいけない状態になっております。
お客様においては、サイトは利用してない、間違って登録をしてしまった等の理由があると思われます。
ですが、実際に何度も運営元がお客様に対して再三に渡り連絡をしたのにも関わらず、そのまま放置され、現在運営元が原告となり民事訴訟並びに刑事告訴を行いました。(中略)
※重要※
尚、弊社に【解約申請再開】の申請をされましたら、折り返し弊社から連絡をし、手続きを行います。
もし、そのまま放置された場合は、解約申請が破棄となりまして、解約処理手続きを行うことができませんのでご了承下さい。
万が一放置されましたら、民事訴訟並びに刑事告訴を運営元が行いますので必ずご連絡頂けますようお願いします。
よくある未払い詐欺とでもいいますか、そういった類の迷惑メールです。この類の迷惑メールはキーワードフィルタをくぐり抜けるためなのか、「S_N,S」などに見られるように「_(アンダーバー)」や「,(コンマ)」といった記号が不自然なほどに多いのが特徴です。
ほかにもいろいろとツッコミどころ満載な文面ですが、まずこの手のメールを受信しても安易に返信してはいけません。
ときおりニュースなどで見かけるウン百万円支払ってしまった系詐欺に30代が多いのは、ちょうどキャリアメールからメッセージング系アプリへの移り変わりの過渡期を共に過ごしてしまったがため、“もしかしたらキャリアメールで昔登録したまま忘れていたのかも”なんて人がいるからなのかも…なんて分析してみたりします。
実際問題としてケータイ課金サービスを解約し忘れたまま…ということも、なきにしもあらずですが、基本的にそういったケースの場合は明細で月々支払いが続いているはずです。
まずは明細を確認するところから始めましょう。
ちょっとイラっとさせるスタイル
件名:お前はバカか!?返事ないけど…
迷惑してるんだったら『迷惑だよ』って一言くらい知らせろ!そうしたら、さすがにもう二度とメールしないし…
電話帳からも消去するから(-_-メ)とか言って…
この後すぐ『迷惑』って来たら、それはそれでさすがにイラッとくるけど(苦笑)iPhoneから送信
一言申し上げますと、イラッときているのは僕です。
この手の返信を確かめる系メールは「こいつ誰だっけ?」と思わせ、返信させることが目的なのではないかと思います。
返信がなくとも受信が届けば迷惑メールを送れるし、返信メールが届けば詐欺のカモにされる、そんな危険をはらむメールです。
百歩譲って受信はしても、返信は絶対せぬよう気をつけましょう。
名も知らぬ人に巨額を振り込むことってある? いや、ない!
件名:-浜 崎-さんから題名:無駄な事は一切せず、8億5200万円の振込の事だけに集中してください。
■送金理由■
アメリカ合衆国の現地法人が取得した特許の使用料が、法人口座の限度をオーバーしてしま・・・
以下URL略
見ず知らずの人が巨額を振り込むなんてこと、まずありえません。
過去には「500万円当選」という迷惑メールから裁判で100万円を勝ち取ったという猛者もいたようですが、実際にはスパム業者を探しだすにも、訴訟をするにも大変な労力がかかりそうな気がします。
思わずタップしたくなる、タイムリーなウイルス系通知
件名:【危険】お客様の携帯電話がウイルスに感染している恐れがございます。お客様の携帯電話がウイルスに感染している恐れがございます。
ウイルスチェック(無料)
URL略下記URLより無料でウイルスチェックが可能となります。至急ご確認下さい。
※このまま放置されると様々なトラブルの原因となりますので至急ご確認下さい。
インターネットに疎い人でも、連日の報道ニュースで「ランサムウェア」という言葉を幾度か目にしたかと思います。
そんな折にタイミングよく受信したこの迷惑メールには、迷惑メールとわかっていても思わずリンクをタップしてしまいたくなる魅力がありました。
メールの判別に困ったら…送信元を確認する!
怪しいメールを受信したらやってはいけないことは以下の通り。
- 返信する
- URLリンクにアクセスする
この2つの行為は、余計に迷惑メールを受信してしまう原因にもなってしまいます。決して返信せず、記載されているリンクにもアクセスしないようにしましょう。
あわせて、もしかしたら本当に友だちかも…と悩んでしまうケースがあるかもしれません。
そんな場合は受信メールの送信元を確認しましょう。
一見すると、ソフトバンクのケータイから送られてきているように見える送信元も、しっかりと確認するとソフトバンクのケータイとは一切関係のないアドレスが送信元だとわかります。
どうしても身近と感じさせる内容であるほど、迷惑メールじゃないかと疑っていても脊髄反射的に反応してしまいそうになります。
そこをグッとこらえて、冷静に判断できるようになることこそ、迷惑メールの被害を少しでも減らす方法なのではないかと思う今日このごろ。
今回の教訓
キャリアメールの場合、メールを拒否リストに登録しようにも件数制限であっという間に埋まってしまうなんてこともあります。
メールアドレスを変更しようと思っても愛着があったり、相手が登録操作を苦手とする場合はなかなかふんぎりがつかないのも事実。
Gmailのように手軽にブロックできるようになるのがキャリアメール復活のカギになるような気がしています。