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こだわりの強い人と仕事をするコツ【編プロ社長が答えます<第4回>】

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約6分

開発系の仕事をしている35歳です。出版とは無関係な業界で働いていますが、エンジニアや研究者などこだわりの強い人々をまとめる立場になることが多く、彼らのプライドを傷つけないようにビジネスに落とし込むことに苦労する場面も多くあります。

編プロも「自分は本当はこれを作りたい」「こんな作り方はしたくない」というこだわりが強いライターも多いと思います。そういったこだわりの強い人々と仕事をするコツはなんでしょうか?
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なんか急に難しい質問きたな。
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まさに、そのこだわりをまとめるのが編集の仕事であり、プロデューサーの仕事なんですよね。
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まず、こだわりってなんなのかって話ですが、こだわりが強いなんていいじゃないですか。全然悪いことじゃない。僕は常々、ものづくりにおいて一番重要なのが「こだわりと客観性」だと言っています。
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どんな仕事でも成功するのはバランス感覚が優れた人ですが、この「こだわりと客観性」を高いレベルでバランスを取れるのが理想です。どちらもないというのが一番どうしようもない。
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ここで言っているこだわりとは「思い」のことです。これは、ものづくりのモチベーション、ドライブになる。僕は「思いがないものに人を動かす力はない」と思っています。
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で、こだわりと客観性のバランスが高い次元で取れる人が、編集者やプロデューサーになれる。
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こだわりばかりが非常に強い人は、職人と呼ばれます。僕らの業界で言えば、ライターやイラストレーター、デザイナーがその傾向が強い。でも、それはそういう役割なんですよ。こだわりを強く持つことが求められる役割。だからそれでいい。
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逆に、客観性に優れているのが営業です。もう、客観性の権化。僕らは皆芸術活動をしているわけではなく、大抵のものづくりは商売でやっています。売れなきゃ存在する意味がない。その売れるための最重要要素が客観性です。昔、テリー伊藤が「現場と営業で意見が分かれたら、100%営業のほうが正しいと思え」と言っていましたが、まったくもってその通りだと思います。
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でも、客観性だけでいいものが作れるほどものづくりは甘くない。こだわりというストロングポイントが絶対必要なんです。
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編集者、プロデューサーは、それらを全部踏まえた上で方向性を定めるのが仕事。こだわりをまとめ上げ、客観性との折り合いをつけるのは、簡単なことじゃありません。だからこそ、そういう役目の人間が必要なんですから。
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コツなんてないんですが、そんなことを言ったら身も蓋もないのでいくつか挙げてみると、まずはこだわりを否定しないことですね。前述の通り、こだわりを持つ人はそれがその人の仕事なんだから、それを否定しちゃっちゃあ議論にならない。彼らが間違っているわけではないということは肝に銘じる必要がある。
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もう一つは、目的は同じだということをしつこいくらいに共有することです。同じチーム、仕事相手なんだから、同じ方向を向いているというのは前提なんですけど、こだわり同士の衝突や、こだわりと客観性の衝突になったとき、それを見失ってしまうケースがあります。
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ただのわがままや、できない言い訳、手を抜きたい方便なんてものはこだわりでもなんでもないですが、きちんと目的をもったこだわりであれば、必ず妥結点は見つかるはずです。目的さえ共有できていれば、最終的にはなんとかなるもんですよ。
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そうやって最終的にいいものを作れたという結果が積み重なれば、みんな幸せになるだけでなく、あなた自身の実績にもなり、説得力になります。大変なぶん、得るものも大きいと心得て頑張りましょう。
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