ストップ The AREX!!!!
6月24日、ソプラティコ横浜で行われた「HADO BEGINNER’S CUP #4」2on2大会は、「一体誰がAREXを止めるのか?」そういう大会だった。
なぜならAREXは、前回行われた「HADO BEGINNER’S CUP #3」2on2大会でぶっちぎりの優勝を果たした超強者。メンバーのゆーり君は、渋谷VREXというHADOアリーナのスタッフであり、「わちゃごな☆ぴーぽー」というW杯王者に所属しているにも関わらず、“ルールの穴”をついてビギナーズ大会に参加。
さらには、「ADVANCE CUP」でも優勝を果たし、この夏1番賞金を稼いでいるHADOプレイヤーだ。
相方のせーめー君も渋谷VREXのスタッフだ。チームにこそ属していないが、ゆーり君に「VREXの中でも球を当てるのが1番うまい」と言わしめる実力者。動きも軽快で当てづらいし、会う度に僕を小馬鹿にする口の達者っぷりもエゲツない。
沢野:てめーら! さっさと雲の上に戻りやがれ!
と一喝してやりたいが、前回「HADO BEGINNER’S CUP #3」で微妙に良い試合を演じた僕らだったので
※参考動画
沢野:(今回はワンチャンあるんじゃねーか? もし勝ったらみんなに褒められるし、なによりも『わちゃごなに勝ったぜ!』と言い張れるぞ!)
という思いの僕もあり、是非とも再戦したい相手だ。おそらくどこのチームも、AREX対策は用意してきたことだろう。
そしてもう1チーム戦いたいチームがある。いえもん率いるマックスファクターだ。彼らにはここ一番でいつも煮え湯を飲まされている。
初めて参加した「BEGINNER’S CUP#1」、1on1で行われた「HADO BEGINNER’S CUP #2」、中級者が集まる「ADVANCE CUP」、必ずと言っていいほど僕らの前に立ちはだかる永遠のライバルだ。ボコボコにして血祭りに上げたいけど、一緒にお菓子を食べて談笑もしたい、そんな微妙な間柄だ。
来たぞ!2試合目は、因縁のAREX!
2位までが勝ち抜けできる予選。我々いとわズが組み込まれた第1ブロックの中でライバルになりそうなのは、みんなの敵「AREX」、あひる組のしょー君とはと組のしゃーさんのコンビ「ペンギン組」、そしてマックスファクターのアタッカーコンビ「ぱみゅぱみゅぱみゅファクター」といったところだろうか。
他にも大会で目にしたことがある選手ばかりで、回を重ねるごとにビギナーズのレベルが高くなりつつある。初級者、中級者、上級者の区切りをそろそろちゃんとつけないと、本当のビギナーがかわいそうな感じになりそうなのがちょっと懸念。そこら辺はmeleapさんお願いします。
1試合目の相手は、「ケモノサムライ」。我々いとわズは、11-4と大差で勝利する。7点も差がついたので、「やはりいとわズやるな!」という雰囲気にはなっていたが、実はこれほぼ空閑の力。僕はキル2デス2という至って平凡なスコア。いや、空閑無双の横にいてこれは負けに等しいスコアだ。だがこのときの僕は、この事実を知らずに一緒に無双した気になっていたので、今になって恥ずかしい。
2試合目は、因縁の相手AREXだ。1試合目で惜しくもAREXに負けてしまったペンギン組の仇も取ってやりたい。
ゆーり:よろしくお願いします!
せーめー:ひひひ、よろしくおねがいしまーす!
同じ「よろしくお願いします」なのに、なぜか印象がまるで違う。ゆーり君の真摯な姿勢が伝わってくる言葉に対し、せーめー君のはどこか我々いとわズを、いや、“僕のみ”を小馬鹿にしたようなニュアンスが含まれている。しかも、HADOの上手さとかではなく、それ以前の問題、人として僕を舐めきっているのがよくわかる。始まる前からすでに悔しい。
しかし、そんな悔しさも勝てば晴らすことができる。我々は、この日のためにある作戦を用意していた。
その名も「せーめーボコボコ作戦」。2人がかりで前に出てくるせーめー君を狙って仕事をさせず、後ろにいるゆーり君の攻撃はなんとかかわしきって勝つというものだ。この作戦は、2週間前にAREXにやられて以来ずっと対策を練ってきた僕が、2日前にエクスペンダブルズのしぶさんに教わった完璧な作戦だ。
勝つイメージはできている。1試合目でAREXに惜しくも負けてしまったペンギン組や、他のHADOプレイヤーを代表して、勝ちに行く!
「HADOファイト!」の掛け声とともにシールドを張り、すぐさませーめー君を狙う。しかし、ここで早くも計算外の事態が…
せーめー君、、、2人がかりでもけっこう避けやがる!!
そうこうする間に開始30秒で1-4と3点差のビハインド。
まずいまずいまずい! このままではまたせーめーの野郎にまたバカにされてしまう! なんとしてでも逆転せねば!
ここから僕は横の動きを増やし、ゆーり君にも攻撃をしかけることに。この行動が功を奏したのかはまったくわからないが、僕たちは少しずつスコアを詰めていく。
そして結果、、、5-6!
またしてもあと一歩及ばず、我々はまたしてもAREXに敗北を喫してしまった。
ゆーり:ありがとうございました!
せーめー:ひっひっひ、ありがとうございやしたー
“ありがとう”、こんなにも美しい日本語で人の神経を逆撫でするせーめー君。こうなったら意地でも決勝トーナメントに上がって再戦するしかない。
余談だが、この試合を動画で振り返っていて驚いたことがある。それは、実況兼MCを勤める加藤エン氏の試合開始時のこの言葉だ。
MCエン:ペンギン組の仇を取ると言っていたいとわズ。果たして仇を、ふふ、取れるのでしょうか(震え声)
笑った!? 公平な立場のくせにいとわズの負けを確信していた!? それともただむせただけ?
いずれにしろ、僕の中で倒すべき相手がまた1人増えた。
負けられない戦い!「VSペンギン組」
決勝に上がるためには、ここから1度も負けることは許されない。次の相手は、目下最大のライバル、ペンギン組だ。現役高校生であるしょー君は、動きが速くて当てづらいし、しゃーさんはHADOをよく理解しているプレイヤーだ。この大会に向けて1番練習を積んだコンビでもある。しかし、それでもHADO歴はわずかに我々が上。負けるわけにはいかない。
しょー君はおそらく3331か4321というアタッカー的なステータスでくるハズ。しゃーさんはシールドに2以上、下手したら4や5だってありえる。僕はそれを壊すためにチャージに4振って、この試合に挑んだ。
開始直後から、しゃーさんのシールドを壊すことに意識を集中する。
沢野:(シールドはいくつなのか? どのタイミングで張ってくるのか?)
そこに気を取られた僕は、しょー君の攻撃を立て続けに被弾。なんとか立て直そうとするも、しょー君のエナジーボールは執拗に僕目がけて飛んでくる。そしてスコアは、1-5に、、、
沢野:(完全に狙ってやがる! ・・・このクソ〇キが!!)
ターゲットを取られないように必死で動き回り、なんとか追い上げるも、6-8で逃げ切られてしまう。
しょー:狙ってました!
試合後、キラッキラの笑顔で話しかけてくれるしょー君。汗だくで足がブルブルいってる僕。
沢野:(色んな意味で負けてるなこりゃ・・・)
6チーム中2チームしか勝ち上がれない予選ブロック。2敗を喫した「いとわズ」は、もはや崖っぷち。諦めきれない僕は、あらゆる策を弄し、決勝進出に一縷の望みを掛ける…。
後編へ続く。