いとわズ

地獄の育児録〜電車篇

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約5分

人は簡単に育児ノイローゼに陥ってしまいます。

夫の仕事が忙しいがために、一人でディフィカルトベイビーを育てるママさんもたくさんいると思います。それはそれは大変なことでしょう。

そこで、『すべてのディフィカルトベイビーを持つママさんへ〜子育ては地獄だから大丈夫〜』と題して、大変な子どもはたくさんいるよ! あなたの家だけじゃないよ! Facebookやブログは、良いところばかり切り取ってるだけだよ! 腹が立つったらないね! ってことを、僕の体験談をもとに伝えていきたいと思います。

少しでも共感してくれたり、コイツよりはマシだなって思ってくれたら幸いです。

今回は電車について。

電車怖い

赤ちゃん連れでの電車移動ってほんと大変です。泣き出したら周りの視線も気になるし、抱っこしてても周りの人を蹴ってしまったり、バッグを掴んでしまったりします。

子どもは車の振動で寝ると聞きますが、なぜか電車の振動は嫌いみたいです。数分もしたら大騒ぎ。長く乗ると飽きやすいので、わざわざ乗り換えを多くして遠回りして目的地に向かったこともあります。電車に乗るときは、いつも夫婦で怯えまくっていました。

今回は、娘が1歳3ヵ月の頃、初めて2人で電車に乗ったときに味わった地獄を振り返りたいと思います。

「美容院に行きたい!」

妻が急に言い出したので、僕は良い旦那ぶって「よっしゃ、そんじゃあ1日俺が面倒見とくよ!」と答えました。

これは完全に打算。本当は良い旦那でもなんでもなく、言い争いになったときに「俺、こないだの土曜一人で面倒見たんだけど?」と、武器を増やしておくためです。。

しかし、面倒見るといったは良いものの、家で2人は正直怖い。暴れられたら堪らない。。そこで僕は、娘を連れて友人の家に遊びに行くことにしました。

娘は外ヅラが良いので、僕の友人に会うと必ず良い子ぶってくれます。このあたりは、良い旦那ぶる僕に似たのかもしれません。たくましく育ってくれるならそれでいい。

泣く子も黙るかっぱえびせん

その友人宅は電車で1本、約15分の距離。いくら電車が苦手といっても、15分程度ならなんとかなります。

念のため、スマホにアンパンマンの動画をダウンロードしておき、さらには“1歳からのかっぱえびせん”を持っていくことに。“子ども黙らせ界の二大巨頭を携えた僕は、大船に乗った気分でした。そのときまでは…。

抱っこ紐で娘を抱え、余裕綽々で電車に乗ったところ、予想より早い1分少々でグズりだしました。まずは揺らして機嫌を伺いますが、どうやら抱っこ紐自体が嫌なご様子。降ろして僕の太ももに座らせることにしました。

しかし、それでも体を捩じらせ嫌がる娘。10キロ近くある身体をバタバタさせ、靴のかかと部分で、膝を正確に狙って攻撃してきます。

仕方ない。予定より少し早いけど、アンパンマンでも見せるか。

暴れる娘を抱え、ポケットからスマホを取り出し、動画を見せました。しかし、全く効果はありません。お腹が減っているのかもしれません。

仕方ない。予定よりだいぶ早いけど、「1歳からのかっぱえびせん」でも食べさせるか。もう片方のポケットから取り出し、袋を開けて手渡しました。

  • かっぱえびせんを渡せばご機嫌
  • かっぱえびせんで泣き止まないことはない

この慢心が、僕の足元をすくいました。まさか、あの“天下のかっぱえびせん”を、娘が投げ捨てるとは夢にも思っていなかったのですから。

えびせん地獄

床に散らばるえびせん。その状況に呆然とする僕。それを見て急にご機嫌になる娘。

まわりにはそれなりに乗客がいました。ゲームをする男子高校生。小説を読むおじさん。スマホを見るサラリーマン。参考書を赤いシート越しに見る女子中学生。

しかし、散らばったかっぱえびせんを拾ってくれる人は誰もいませんでした。

これには理由があったんです。娘がえびせんを落とした瞬間、目の前の老夫婦が

あらあら大変ねぇオホホホホ

拾ってあげたいけど、わしら腰が悪くてなぁ。あっはっはっ

と大声で僕をイジリ始めたんです。

このことに主導権を奪われてしまった他の乗客たちは、見て見ないフリを決め込みます。

仕方なく、娘を抱えて散らばるえびせんをひとり拾い集めることに…。

そんな僕の姿を不憫に思ったのか、参考書を持った女子中学生が拾おうとしてくれるではありませんか! なんて良い娘なのでしょう! 第一志望合格間違いありません!

しかし、またしてもあの老夫婦が僕をイジリ始めました。

あらあら。誰も手伝ってあげないのね

ほらほら、そっちにもあるぞ。あ、あっちにも。あはははは

さらに拾い辛い雰囲気にするジジイとババア。頼みの女子中学生も、参考書に視線を戻してしまいます。

小さい子どもにお菓子なんてあげて大丈夫なのかしら?

ババアが子育てにまで口を出し始めました。

これは減塩のかっぱえびせんでして、1歳児でも食べられるんです。大人が食べてもおいしいですよ

でも油物はよくないわよ

いや、油で揚げないで焼いてるんですよ

かっぱえびせんのプロモーションをしながら地べたに這いつくばる僕。完全に地獄です。

へ〜それは老人にもいいわねぇ。買ってみようかしら

ババアの購買意欲がMAXに達した瞬間、電車は次の駅に到着。ドアが開くと、そこには冷たい眼で僕を見る新たな乗客たちの姿が。

僕はえびせんを急いで拾ってポケットにねじ込み、隣の車両に逃げ込んだのでした。

子供の長所を見る

最後に、僕の育児において我慢の秘訣を1つ。それは子供の良い所を見てあげること。

今回、紹介したい娘の良い所は、

落ちたえびせんを食べたがる

食べ物を粗末にしない良い子です。

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