新聞やサイトなど、どんなメディアにもそれぞれポリシーやしがらみがある。
私たちは日々、そんなメディアの色を斟酌して原稿を書いているが……ときには渾身の原稿がメディアの都合でやむなく掲載されないことも。
そんな、日の目を見なかった原稿を成仏させるべく掲載するのがこのコーナー。
実際に入稿したものの、“大人の事情”で掲載されなかった記事をアップします。
どの部分が(そのメディア的に)マズかったのか、勘繰ってみてください。
今回は某媒体に「微妙な問題をはらんでいるので掲載を見送る」と言われた原稿です。
漫画家の小林よしのりが、ダウンタウン松本人志が秘書への暴言暴行問題で自民党に離党届を提出した豊田真由子衆院議員を擁護したとして、「松本人志はネトウヨ芸人に成り下がったのか?」と批判した。
25日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」では豊田議員の問題を取り上げ、タレントの小島瑠璃子が「擁護はしないですけど」と前置きした上で、「日本を変えられる人なんだったら、みんなを引っ張っていく力とか、いろんな行動力があって素晴らしい人なんだったら(議員を)辞めなくていいんじゃないか」と私見を述べると、松本も頷いて同調した。
松本は自身の経験から「気絶しそうなくらいアホなミスするやついますからね。ちょっと強く言っちゃったなって思うことはあります」と、豊田議員の言動に一定の理解を示したが、それでも暴力を振るったことについては批判。一方で、「この仕掛けた人(秘書)はわざと録音してて、『ちょっと手を出すのは止めてください』みたいな説明ゼリフは気になりましたけどね。誘導してる部分はありましたね」と指摘する場面もあった。
小林よしのりは27日、「松本人志の笑いの限界」のタイトルでブログを更新。「あろうことか松本は、被害者である秘書のほうを根拠なく批判して、豊田のパワハラを擁護しているのだ」と批判した。
そして松本について「暴力を伴う権力者のパワハラを擁護しても、全然笑えないし、松本自身がパワハラやってるんじゃないかと疑ってしまう」と疑惑の目を向け、「ネットの中では、権力を擁護して、マスコミと弱者を叩く風潮が蔓延しているが、お笑い芸人もその風潮に染まっているようだ」と指摘。「マスコミの逆張りで行けばウケるという安易な風潮に乗るのは、芸ではない。ネトウヨのマネに過ぎない。松本人志はネトウヨ芸人に成り下がったのか?権力に対して強烈な皮肉や悪態をついて、人々をゲラゲラ笑わせる芸人は日本にはいないのだろうか?」と嘆いた。
さらに小島瑠璃子の発言についても「冗談じゃない。豊田真由子が政治家としての能力があるという証拠を出せ!大人ぶってえらそうなことを言ってはいかん。人格が狂ってる者に、権力を持たせてはならん!」と怒りをあらわにした。