HADO 2018 CLIMAX SEASON閉幕

若手プロレス団体・DNAはなぜ演劇に初挑戦するのか?稽古を見学して、やっと納得

『櫻農カプリチオ~』稽古風景

DDTプロレスリングの若手によるプロジェクト・DNA(DDT New Attitude)が舞台に初挑戦すると聞いたとき、ほとんどのプロレスファンが「なんで?」とキョトンとしたことでしょう。

「プロレス団体が演劇界に殴り込み!!」と言われても、そもそもなぜ殴り込むんだ。DNAはこれから何をしようというのか。

その疑問を解消すべく、7月5日~7日に東京・千本桜ホールにて上演される問題の舞台『櫻農カプリチオ~櫻ヶ丘農業高等学校狂想曲~』の稽古場にお邪魔しました。

ねえ、なんで舞台やるんですか!?

飯伏幸太との共演CMでも話題の上野勇希

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稽古が行われているのは、都内某所にあるDDTの道場。とりあえず第一印象としては、「想像していたより、ちゃんと練習している!」ということ。演出家のダメ出しが飛び、選手も積極的に質問を投げかけて、ひとつのシーンも時間をかけて仕上げていきます。その間、出番じゃない選手たちも熱心に台本を読み込んでいました。

しかし、座長の上野勇希は演技が上手いなー。5月にはサントリー「伊右衛門 ジャスミン」のCMで飯伏幸太と共演を果たした上野。演技初挑戦ながらサラリーマン役を演じてみせて、プヲタの間で「上野の芝居が妙に上手い」と話題になっただけあります。

あとは、お笑いコンビ・てのりタイガーとしても活動中の芸人レスラー渡瀬瑞基もさすがに舞台慣れした佇まいです。そして、島谷は常に島谷。

DNAは若手選手が主体となるDDTの弟分的な位置づけであるため、単純に技術のある選手同士のプロレスが見たいならば、ベテラン揃いのDDT本隊を見ればいいという話になってきます。では、なぜあえてDNAを応援するファンがいるのかというと、若者たちのひたむきな成長物語が見たいからでしょう。

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乱闘シーンはお手のもの!

「ここは悩んでいるからセリフを1拍待ったほうがいい」「そこは勢いづいているから食い気味に」のように稽古をつけられている選手たちを見て、“感情と、それを表現するための間”の感覚がさらに洗練されていくと、DNAはもっと面白くなっていくのかもしれないと、どんどん期待が高まっていくのを感じていました。

DNAならではのがむしゃらさを選手たちが試合の中で上手く表現できるようになれば、ひょっとするとプロレス団体として大化けする可能性もあるのでは……? 少なくとも『櫻農カプリチオ』前後で試合の密度が大きく変わる選手がいてもおかしくないはず!

というわけで、もしも「プロレスは好きだけど舞台と言われてもなぁ……」と迷っている人がいたら、「DNA勢のプロレスラーとしての成長に『櫻農カプリチオ』が関わってくる可能性は大いにありますよ」とお伝えしたい。アイドル現場でもそうだけど、当時は「なにこれ?」と戸惑い半分で参加したイベントが、意外と後々意味を持ってきたりするんだよなー。

座長・上野「“伝える”ことを学べている」

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真剣な表情で台本をチェックする上野勇希

今回座長を務める上野選手にお話を聞くことができました! 普段のトレーニングに加えて、時間の限られた中で舞台稽古もあって、かなりのハードスケジュールを送っている様子。しかし、「しんどいとは思わず、とにかく楽しいです」とのこと。

プロレス以外のお仕事も楽しいんです。自分と違う分野のプロの方のすぐそばで勉強させてもらえますから。今回だと本職の舞台俳優さんや監督さんの仕事ぶりを見せてもらえました。こういう経験によって自分も人間として成長できるんじゃないかと考えています

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主人公・相原竜輝の幼なじみである影山新役を演じる勝俣瞬馬

上野選手も含め、出演する選手のほとんどが舞台未経験。それでも普段プロレスという分野で観客を楽しませているプロだけあって、「お金をいただくからには、きちんとしたものを見せなければ」と全員が前向きな姿勢で演技に取り組んでいるそう。上野選手としては、DNAが舞台に挑戦する意味をどのように捉えているのだろう?

お客さんの目の前で何かをするという点では同じですし、意味はすごくたくさんあると思います。“伝える”ということを学べているのかな。試合でのマイクパフォーマンスとかは無意識でやっている部分も多いんですけど、舞台を通して、わかりやすく何かを伝える方法も副産物的に身についてくるんじゃないでしょうか

上野選手が演じるのは、自分が通う櫻ヶ丘農業高校を廃校にしないために奮闘する平々凡々な高校生・相原竜輝役。「僕はネガティブなわけではないけど、明るい人間でもない(笑)。日常生活でそんなに熱くなるタイプでもないので、苦戦しているかもしれません」と謙遜したが、いやいや、稽古を見る限り、なかなか達者なものでしたよ!

『櫻農カプリチオ』は、日替わりゲストも楽しみのひとつ。渡瀬瑞基の相方であるお笑い芸人のムラジュン、俳優の塩崎こうせい、DDT所属のプロレスラーである大石真翔、彰人、HARASHIMAといった面々が出演しますが、上野選手が注目しているのが、DDTのKO-D無差別級王座の前チャンピオンにして高校の同級生でもある竹下幸之介です。まだ稽古で一緒になったことはないそうですが、「僕は練習してきて、もう恥ずかしさとかはないですけど、彼はどうでしょうね?」といたずらっぽく笑っていました。

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インタビューに応じてくれた上野勇希

最後に『櫻農カプリチオ』の見どころを上野選手にアピールしてもらいました。

選手みんな普段と全然違う役柄で、DNAを知っている人も新鮮な気持ちで見られると思います。もちろん、DNAをよく知らない人や、舞台が好きな人にも見てもらいたい。『プロレスは知らないけれど舞台として面白い』と思ってもらえるものになるように頑張っていきます!

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舞台 『櫻農カプリチオ~櫻ヶ丘農業高等学校狂想曲~』
「櫻ヶ丘農業高校は廃校になるらしい」――。平々凡々な高校生 相原竜輝は、そんな噂を耳にした。櫻農では、地元で美味しいと評判の櫻米(さくらまい)を生産している。味には絶対の自信がある櫻米が全国区で有名になれば、町の活性化につながる! そうすれば櫻農存続も叶うかもしれない!! でも一体どうやって有名に? 竜輝はある計画を思い付き、計画実行の為に仲間集めに奔走し始める。

2018年7月5日(木)~7日(土)、東京・千本桜ホールにて全6回公演。チケット購入方法やアフターイベントなどの詳細はDDT公式サイトをチェック!

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