生きていると大変なことがいろいろあるね! いとわズ編集部のスタッフたちが抱える悩みを、編集部きってのホラー好きである原田がオススメ作品を紹介して解決。優しさあふれる回答ぶりを見てくれよな。
毎朝の通勤時間が退屈です。スマホをいじりたくても、僕が乗る都営新宿線は、肝心なところで電波がなくなってしまうのでストレスが溜まり、本を読みたくても、三半規管が弱い僕は、すぐに酔ってしまいます。なんとかしてください。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』を見ろ!
原田:(……音楽を聞けばいいのでは? ラジオの音源をダウンロードして聞くのもオススメですよ)
原田:ホラー映画を見ていると、“気を抜いたら死ぬ”という意識が高まります。かつてフジテレビで不定期放送されていたドラマ「トリハダ」でも、イヤホンで音楽を聞きながら携帯電話をいじっていた女性が通り魔に気づかず、逃げ遅れて殺されるという大変道徳的な短編がありました。
つまり、電車内でスマホをいじったり本を読んでいたりすると、万一のときに死ぬ確率が上がるということです。たまたまとはいえ、沢野さんは今、ホラー映画的には非常に正しい状態にあるのです。それなのにわざわざ死に近づこうとすることはありません。
さらに生き残る確率を上げるためにはシミュレーションが必須。そこで役立つのが、昨年秋に日本公開された韓国映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』です。
感染した人間が凶暴化する謎のウイルスが、ソウル発プサン行きの高速鉄道内にまん延。疾走する密室と化した列車の中で、愛する者を守るために人間たちの決死の闘いが始まる――。スティーヴン・キングやギレルモ・デル・トロといった著名人にも絶賛されて、すでにアメリカでのリメイクも決定している大ヒット作です。
この映画を見れば、交通機関で気を抜くことの恐ろしさが身にしみることでしょう。車両に乗り込んだ際は、まず近くに感染していそうな人間がいないかチェックする習慣が身につくはず。余談ですが、私は終電で酔っぱらいに頭からゲロをかけられて以来、車内に危険な揺れを見せている乗客がいないか注意するようになりました。
あと、本作ではゾンビ相手にも筋肉はある程度有効ということも教えてくれます。ネットで「電車 筋トレ」と検索すれば、電車内でさりげなくできる筋トレ方法がいくつもヒットします。いつか電車内でゾンビに遭遇したときのために、今から電車内で筋トレに励んでおくのがいいんじゃないでしょうか。
こうして極度のホラー嫌いな沢野は『新感染 ファイナル・エクスプレス』を見ることとなったのだった。つづく…