気を抜いてプレイしちゃうと心拍数が急上昇して涼をとるどころか暑くなっちゃう。
ホラーでの正しい涼のとり方は、おそらくは背筋がゾッとするような体験をすることなのだろうけれど、連日の猛暑において誰しもが背中に冷や汗かくような出来事が体験できるわけではありませんからね。
さて、それはそうとしてドキッとして心拍数があがるというのも恐怖体験という意味ではしっかり体験できているわけで、そういうのがお好きなかたにとって、日本のホラーの一角を担っているであろう日本人形が登場する和風ホラーと脱出ゲームの組み合わせはなかなか良きもののように思えてきました。
そんなわけで今年のお盆に特に予定がない人は、より臨場感を強めたホラー系脱出ゲーム『脱出×和風ホラー:夢怨』でもプレイしてみるのはいかがでしょう。
最近、一人暮らし×日本人形って流行ってるの?
冒頭、まずはこのゲームがスタートするにいたったショートストーリーが展開されるわけですが、なんというか趣味悪くないか? と思わずツッコみを入れてしまう代わりにスクリーンショットを撮るのです。
初めての一人暮らしでテンションがあがるという気持ちはわからんでもないけれど、さすがに寂しさを和らげるために日本人形をチョイスするその神経はよくわからん。なぜ数ある人形というジャンルの中から日本人形を選択したのだろう。そんな若い子見たことない!
とまあ、なぜそれを選んだのかというモヤモヤこそ残りますが、それを選んだからこそゲームが始まるわけですから、あまり気にしないことにします。
で、このゲーム、日本人形を家においたことをきっかけに、その日から主人公が夢の中で屋敷から抜け出せなくなってしまうという夢を見る羽目になります。
脱出ゲームってとにかく画面をタップしてヒントを探すというのが定番ななか、『恐怖!美術館からの脱出「プレイルーム」』と同様に360度見渡せるどころか、フィールド上をガンガン進んでいけるというところに昨今のスマホ向け脱出ゲームの進化具合のすごさが感じられます。
脱出×ホラーは相性よさげ
視点における自由度が高くなったこともあって、脱出系ジャンルとホラー系ジャンルの相性が抜群に高くなったように思います。
こけしが落ちてくるなんていうドッキリも、ただテキストベースで物語が進むホラーだとよっぽどその物語の中に自身が入り込んでいかないとその光景を想像し恐怖するというのは難しいでしょう。スマホゲーだと片手間になりがちという人も少なくないでしょうからね。
自分が動かしているからこそ、その世界観に入っていきやすいというのはあると思います。だから「こけしが落ちた」ただそれだけなのにその空間の雰囲気にのまれてビックリする。
アイテム1つ探すほんのちょっとの移動や謎解きでもドキドキしてくるのです。
移動中は常に気を抜くことが許されない雰囲気が漂っていますが、それでも人の集中力ってそんなにもたんのですよ。ふと一瞬気を抜いたらこれでしょ? 絶対なにか起きそうなやつが目の前におるやん。
“なにかいる”くらいならいいんですよ。でもそれに気づいた次の瞬間にはこうなってるでしょ? ちょっと変な人にからまれるわけです。で、絡まれると精神がやられてしまって精神メーターがゼロになるとゲームオーバーなんです。それを回避するためにひたすら画面をタップするわけです。
でもね、この主人公のハートが強いところはこんな目から血を流すようなやつが襲ってきてるのに、回避できた次の瞬間に発する言葉が
…び、びっくりした
今のはなんだったの…?
ですからね。びっくりどころじゃないですよ、こんなのもし自分の身に降り掛かったら腰抜かして立てんわ! よほど強い精神力を持っているようです。確かに精神メーターけっこう減りが遅い気がするもんなあ。強靭なハートの持ち主なんですきっと。
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油断してるとほら! ほら!
物語は1週間に渡って続く。恐怖に耐えながらの脱出チャレンジ
夢怨の目的は夢の中で迷い込んでしまった屋敷からの脱出。脱出するためにさまざまな謎を解き明かす必要があります。
たとえばこれ、キャビネットを開けるときっと脱出のヒントがでてくるんだろうなと思うと同時に、子供部屋にこんな開けるのも大変そうなキャビネットなんておいて、生前親はいったいなにを考えていたんだなんて思うとやるせない怒りがこみ上げてきます。
ヒントもうまく周辺に散らばっているので、見落とさないように注意深く周囲を見渡すクセを身につけていきましょう。これ、日常生活においてもとっても大事!
せっかく苦労して見つけたアイテムの使いみちがわからないときは、くまなく調べてみましょう。物自体が重要でなくとも、調べることで新しいなにかが見えてきたりするものです。
「身近にありそうな」恐怖感
このゲームにおける恐怖感って、映画のように非日常な恐怖感とは違って、なんだか「身近で起こりえそう」なところがひとつのポイントだと思います。
道中ではときおり、日記だったりメモだったりと、いろんな形で屋敷に住んでいた人々の人間像がわかる場面に出くわします。ある日突然動物を虐待しだした人間というのは、現実でも最終的に人を殺すところにいきつきます。
そうなる前に逮捕されれば被害を食い止めることができますが、実際問題逮捕されるのなんて氷山の露呈した一角みたいな数にしかならないでしょう。だからこそなんか現実味を帯びた怖さがあります。
日に日に明らかになっていく惨劇を、いいタイミングでやってくるドッキリとあわせて楽しみながら目指せ脱出!