スキャンダルを報じられた芸能人にとって記者会見は取材陣との戦いの場。矢継ぎ早に繰り出される質問をいかに上手くかわしてやり過ごすか、対応力や人間力、そして芸の腕が試される舞台でもあるわけですが、高畑淳子が登壇した23日の会見では、なんと芸能リポーターの口を手で封じるという離れ業が飛び出し、話題となりました。
高畑の主演舞台「土佐堀川」の会見ですが、記者や芸能リポーターの興味はというと、もちろん昨年8月に女性への強姦致傷容疑で逮捕(不起訴)された長男で俳優の高畑裕太に関すること。ただし通常、こうした記者会見では作品に関する質問以外はNG。そこで記者たちは、作品の内容に絡めた質問で、本当に聞きたい言葉を誘導しようとするわけです。
まさか…そんな手があったとは!!
高畑から“口封じ”されたフジテレビ系「とくダネ!」の平野早苗リポーターもやはり、「この会見は舞台のこと以外は聞かないでください。もし事件に関わるようなことを聞いたらその段階で会見はナシになります、とキツく言われた」と24日放送で明かしていましたが、だからこそ芸能リポーターとしても腕の見せ所、となるわけです。
平野リポーターは芸能リポーター歴35年のベテラン。この舞台で高畑が演じるのは、波瑠が主演を務めたNHK連続テレビ小説「あさが来た」のヒロインのモデルにもなった明治を代表する女性実業家・広岡浅子で、子育てに苦労したというエピソードがあることから、平野リポーターはそこに目をつけたのだそう。
際どい質問を連発し、高畑を追い詰めます。しかし高畑もさすがのベテラン女優。言葉を選びながら上手にかわしたかと思えば、共演者たちに泣きついてた助けを求めてみたり、記者たちから辛辣な質問を逆手にとって自虐したりと、随所に笑いを散りばめながらこちらも変幻自在。
そして平野リポーターがまさに「反抗期の子ども……」と核心に触れる質問をしようとしたところで、ガバッと口封じ! となったわけです。
ベテランの平野リポーターも「長年リポーターやってますけど、口を封じられたのは初めて」という意外すぎる高畑の行動に思わず笑ってしまい、そして会場の空気も一気に和んだんだそう。
そして高畑は切り抜けて舞台を去るわけですが、取材陣にとっては、息子の件は聞き出せなかったものの、“口封じ”というハプニングは十分に記事になるトピック。高畑も舞台の宣伝になり、双方にとってうま味のある会見となったわけです。
会見で記者の質問から逃げる手としては、米倉涼子の離婚疑惑が報じられた当時に会場に大音量のBGMが流された、なんてのが話題となりましたが、やっぱりユーモアで切り抜けてもらいたいものですねー。