オトナたちの憩いの場「スナック」――。
扉の向こう側がなんとなく気になりながらも初心者にはなかなか入りにくく、若い世代にとってはさらにハードルが高い、そんな夜の遊び場にHKT48の指原莉乃が初潜入していました。
スナックとは是皆家族?
指原がいまだ見ぬ深夜の世界を体験するべく、リリー・フランキーとともにロケを行うフジテレビ系「真夜中」。深夜の生態をのぞき見る企画だけに、テレビには滅多に出演しない珍しいゲストが出演するのも見どころですが、14日(13日深夜)放送回では写真家で編集者の都築響一氏がスナックの世界へナビゲート。
「カラオケボックスっていうのはだいたい友だちと行くわけじゃない? そうすると友だちが何を歌うかわかってるわけ。スナックはそこで初めて聞く曲っていうか、そこでしか聞いたことがない曲っていっぱいあるわけですよ。だから知らない音楽をそこで聞くとか、知らない人が歌ってるのを聞くみたいな面白さもある。なんじゃこりゃ、みたいな曲もあるもんね」と、まずはスナックの音楽的魅力を語っていました。
スナックといえば素性の知らない様々な人たちが人間模様を織りなす“オトナの社交場”といったイメージもありますが、「スナックは名刺交換とかしないわけよ、異業種交流の場じゃない。そんなさもしいことはしない。家と仕事場に間にある、もうひとつの世界というか」と、ほかの客と知り合いにはなるものの、あだ名しか知らない程度で、決して深入りはしないのだとか。
さらに「女の子が1人で飲みに行くのは、バーとかよりもスナックのほうが絶対安全なんですよ」と都築氏。なぜなら、店のママが質の悪い客をたしなめ、ちょっかい出される客を守るのだそうで、「例えばオシャレなバーで指原さんが1人で飲んでて誰かが『一緒に飲みませんか』とかごちゃごちゃ言うと、バーテンダーだったらある程度、放っておくと思う。でもスナックのママだったら絶対に入ってくるからね、『ちょっとこの人、嫌がってるからやめなさい』って」というわけだそうです。
また、スナックがなぜ入りにくいかって、外から店内を見ることができない作りにもあるかと思いますが、都築氏は「入りにくくて当然」とのこと。
「あれは“家”なんだよ、普通の。僕たちは他人の家を勝手に開けるわけよ。そうすると奥のお座敷かなんかでこたつでみんなで飲んでるわけよ。『ちょっといいですか?』っていう感じでこたつの端っこに入れてもらって一緒に飲もうって。3回くらいやってるとバーベキューパーティとかに誘われたりするようになるわけ。それはファミリーだから、最初は入りにくくて当然なんだけど、そのうち家族の一員として認められるっていうわけですよ」。
ところで番組では途中からZAZEN BOYSの向井秀徳も合流。向井は地元に行きつけのスナックがあるそうですが、ツアーなどで地方に行った際には、現地のスナックに飛び込みで入ってみるのだとか。
「自分の中で度胸試しというか、この扉を開いたらどんな世界があるのかって、1人で行く。入ったら大体、同じ風景が広がってるんですけどね、どこへ行っても。それが心地良いっていうか。大体ママさんはダミ声で。このママさんのブルージーな感じがいいですね」と魅力を語っていました。
さあ勇気を振り絞ってスナックの扉を開けたとして、難関はカラオケ。そこで何を歌うかが、スナックで気に入られるための肝になってくるようです。
「人とカブらない持ち歌を持つっていうのは良いこと。(周囲に)気は使ったほうが良いです。だって家だから。みんながサブちゃんを歌ってる店で、いきなりエグザイルを歌うわけにはいかない、とか」と、やはり空気を読むことは大切。
「そうやってなんとなくみんなの雰囲気に溶け込んでいるうちに、別の家族が1個できたみたいな感じになって、すごい気が楽ですよ」と、受け入れられたらとても居心地の良い場所になるのだと説明していました。
いやー、ハードル高いわー。でも行ってみたい……。