熱ッツ!
9月1日、去年のこの日の東京近辺の気温は27度前後だったが今年は31度超え。暑くないわけがない。
暑い暑いと言いながら、最寄り駅からHADO SUMMER CUP本戦会場となるスターライズタワーに、迷子になりながらも30分かけて到着した時刻は12時52分、ギリギリだ。普通に歩けば10分もかからないところに30分かけてしまう土地勘のなさを少しだけ呪う。
場内は思いのほか冷房が効いていたこともあり、僕が無駄に20分上乗せして流した汗は3分でひいたがそれでも熱かったのは、本戦出場チームのこの大会にかける意気込みが並々ならぬものだったからだろう。
好ゲームの連続に息するの忘れてた
プレイヤーの多くから「組み合わせの透明性」という声が挙げられた結果、透明なボックスにカラーボールというなんともシュール感漂う形で抽選が行われた今大会だが、その組み合わせ結果は好カード揃いだったこともあり、観戦者側としてはとても見応えのある試合が期待されていた。そして、観戦者の期待通りの熱い試合の数々が展開されたのだ。
どの試合も甲乙つけがたいものばかりだったが、その中から特に息をすることすら忘れてしまった試合をピックアップしておきたい。
いきなり決勝感あった「和心」vs「わちゃわちゃ☆ピーポー」戦
1回戦第2試合の「和心」vs「わちゃわちゃ☆ピーポー」戦。最後の予選大会で出場権を獲得した和心が予選免除の春大会王者わちゃわちゃをいきなり苦しめた。互いに1セットずつ取り合って迎えた第3セット、互いに一歩も引かないシーソーゲームから残17秒、8-7と和心が逆転に成功。しかし残8秒、今度はわちゃわちゃが8-9と再び逆転。
勝負あったかと思われた3秒後、和心が同点に追いつき、今大会最初のOVERTIME MATCHに突入した。
[box class=”box29″ title=”OVERTIME MATCH”]
ゲームが同点で終了した場合、10秒間のインターバルの後にスタートするサドンデスマッチ。先に1点とったチームの勝利となる。ちなみにOVERTIME MATCH突入前に出していたシールドは消えないため、破壊されるまでは利用が可能。また、羽はゲーム終了時点のままとなるため、1枚残しの羽が4枚に復活するといったことはない。
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誰もが勝負の行方を見守ったOVERTIME MATCHだったが、わちゃわちゃ☆ピーポー、タナカユカリ選手がスタート直後に放ったエナジーボールは、その反応に一瞬遅れをとってしまった和心、D.U選手の羽をかすり勝負が決した。
予選の因縁はここでスッキリ。「SLAMDIVA」vs「ヒュブリス」戦
「ヒュブリス現るところ、なにかが起こる」は、すでにいとわズ上のネタとして定着してきている感はあるが、SUMMER CUP予選①でのこの2チームの対戦時に起きたデバイストラブルがそのきっかけだ。
この対決、なにかが起きそうである。
1セット目にシールド4に振っていたヒュブリス・アンディ選手がさらにシールド厚めのシールド5にして臨んだ2セット目、やはりなにかが起きたようだ。
残10秒にしてまだ2枚のシールドを残している、そして11-5の劣勢、シールドが出せていなかったのだ。
3セット目、これまでシールドプレイヤーに徹していたアンディ選手がステータスを攻撃型に戻した結果、喰い下がるSLAMDIVAをおさえて11-8というスコアで勝利、見事準決勝進出を決めたのだった。
だがしかし、戦略チーム「ヒュブリス」が魅せることを計算にいれてゲームをコントロールしていたとしたら…凄いを通り越して末恐ろしいチームである。
2度目のOVERTIME MATCH、「あな土」vs「わちゃわちゃ」
今大会2度目のOVERTIME MATCHを演じたのは「あなたって時たま土の香りがする」と「わちゃわちゃ」の準決勝1セット目。両チームの攻撃力からは思いもよらない6-6のロースコアから延長戦に突入。両チームがシールドを展開する中あな土・山澤柊仁選手とわちゃわちゃ・D選手の両名だけはシールド外でバチバチとやり合う展開に。
残す羽が1枚とは思えぬ果敢な攻めの姿勢を崩さないD選手の狙いすました対角への一撃が勝負を制する一発となった。1枚残しで避けきる技術は正直すごい。
動の「あな土」、静の「ヒュブリス」3位決定戦
1セット目は6-2でヒュブリスが、2セット目は7-5であな土がそれぞれ決めて迎えた3セット目。SLAMDIVA戦と同様に2セット続けてシールドプレイヤーを置いてからの3セット目は超攻撃的なスタイルに変貌。
撃たれる前に撃つ、攻撃が当たる前に避けるという動作が最後までしっかりと続けられたヒュブリス、終わってみれば15-5と大差であな土を撃破し、セットカウント2-1で3位入賞を決めた。
※チーム「あなたって時たま土の香りがする」は2018 CLIMAX SEASONより「ANATSUCHI」に名称が変更されました
春と同じ顔合わせ、「わちゃわちゃ」vs「わちゃごな」兄弟対決再び
SUMMER CUP決勝戦は「わちゃわちゃ☆ピーポー」対「わちゃごな☆ピーポー」と、SPRING CUPと同じ顔合わせとなった。春大会では同じ衣装に身を包んで優勝を争いあった両チームだったが、今大会では片やスポーティに、片や祭典感漂うユニフォームと、兄弟チームからそれぞれの道を歩きだしているようにも見えた。互いに新メンバーが加わったことで、より攻撃も守備も強固になった印象も強くなった。
さて、試合のほうは両チームともシールドをしっかり展開しつつ、弾を避ける技術・体術がハイレベルだったことも、影響してか1セット目(4-2)、2セット目(7-5)と思いのほかロースコアな展開。優勝を決めたのは「わちゃわちゃ☆ピーポー」だった。
春に続いて夏を制した「わちゃわちゃ☆ピーポー」は2018 CLIMAX SEASONワールドカップも制してシーズン制覇できるのか、はたまた昨シーズン王者「わちゃごな☆ピーポー」を筆頭に他チームが阻止できるのか。それとも海外勢に旋風を巻き起こす強豪が登場するのか。冬も随分とホットな戦いが期待できそうですね。
そんなHADO WORLD CUP予選大会は9月30日よりスタートです。