意味なんてない。
意味のないことを嫌う人もいれば、それと同じ数だけ意味のないことを面白く思う人もいる、多分。
僕はどちらかというと後者だ。意味なんて、それが必要になったときだけ探してみれば良いのだ。
どんなものにでも意味を求める人にこそ遊んでみてほしいゲームがある。それが「グッドアイランド」だ。このゲームをプレイすれば、きっとすべてのものに意味なんてないんじゃないか? そう達観した気分にさせてくれる。
フィールドを駆け巡る!その体力尽き果てるまで!
個人的な話になるが、僕はプレイ前にチュートリアルを挟まないゲームに好意的だ。手探りで遊び方を覚えていくほうが、冒険している気分になる。
「グッドアイランド」もチュートリアルなんてたいそうなものはなく、アプリを起動したらすぐにプレイがスタートする。
…え?
ディスプレイ上に広がる草原、親切に移動と書かれたボタンを動かしながらとりあえず前に進んでみた結果がこれだ。
キリン…、ここはアフリカなのかな?
近づいてみると、攻撃を受けた。無防備に攻撃を受けると自分が死んでしまうことくらいはわかる。つまりゲームオーバーだ。やむを得ない…そう思いながらキリンに対してこれまたご丁寧に攻撃と書かれたボタンを連打して戦う。身を護るために戦うのだ。
人間、その気になれば素手でキリンだって倒せるものなのか、火事場のクソ力すごいなおい。
多分、ほとんどの人間は自分一人、そして選択肢は四肢のみという状況下であれば猿にだって勝てやしない。でもゲームでだったら素手でも勝てる!
キリンを1頭倒したところでふと周囲を見渡してみる。キリン何頭いるんだよ…。小さい犬っぽい動物も見える。近づいて確認したところ、ハイエナだった。
勝てる気がしない!
動物たちが見えるその先には、建物らしきものが見える。あそこまでたどり着ければなにかがあるのか? 食物連鎖のピラミッドから脱出することに成功した人間も、自然に帰すれば最下層に位置するに違いない。よし、動物たちの間を抜けて建物を目指そう。
…ゴリラがいた。
当然ながら驚く。追いかけてくるゴリラに気づいた僕は、振り向くをタップして後ろを向くことに成功。そのまま走って逃げようとした。
逃げようとしたのだ。
するとどうだろう。いろんな動物にボッコボコにされるのだ。マッチョってなんだよ…人間なのかよ…。