昨今は“文春砲”など週刊誌が芸能人のスキャンダルをスクープして世間の関心を集めていますが、賛否両論がついてまわるのがマスコミの行き過ぎた取材や過熱報道。つい最近も来年引退を発表した歌手の安室奈美恵が家族への取材などについて自粛を求めていましたが、こうした“有名税”について芸能人および週刊誌記者はどのように考えているのでしょうか。3日放送のフジテレビ系「バイキング」で議論が交わされていました。
出演者それぞれの意見は?
高橋真麻は、父親が俳優の高橋英樹ということで幼い頃からマスコミに取り上げられることが多く「学生時代、嫌だなと思った」ということですが、大人になってからは少し考えが変わったのだそう。「父親がその仕事をしてきたおかげである程度いい生活ができたりとか、好きな芸能人がいるときにちょっと見に行かせてもらったりとかメリットもあったから、嫌なことも含めてそれも芸能人の家族だと思えた」と、マスコミ取材もある程度は容認している立場。
小籔千豊は「僕らのプライバシーを公開することで日本が良くなるんだとか、子どものためになるんだいうことであるなら僕はいいと思う。ただ、週刊誌の人たちが儲けたいとか、人の不幸を知りたいと思ってる人たちの心が原資となってるのであれば、僕はまったく要らんことだと思う」という意見で、つまり現実的には反対派の立場。仮に若い女性芸能人などがマスコミのターゲットになり、自身の病気など知られたくないようなプライベートなことを暴露されるなどした場合、「いつか自殺者が出ると思う」と警鐘を鳴らしていました。
柳原可奈子は「すごく葛藤があります。有名になりたくて『四六時中、見て欲しい』って言ってこの世界に入って来たのに、急に昨今、見て欲しくない、知られたくないっていうことがすごく多くなっていて、気持ちが整理できない」と率直な思いを語っていました。
さて、その一方でマスコミ側の意見は? 芸能人の家族に対する取材に「正直いつも迷ってる」と語ったのは元週刊文春記者の中村竜太郎氏。「芸能人の家族に迷惑をかけるということは重々わかってるんですよね。申し訳ないという気持ちもあるんですけど、ただやっぱり仕事だからっていう部分ももちろんある。あとは他社との競争があって、こっちも負けられないというムードがあるんですよね。だから話を聞きたいという部分では欲が出てしまうのが本音」とのこと。
また、中村氏は安室のケースについて「25周年で突然引退するとおっしゃって、スポッと抜けてる大事なところは理由がわかってないんですよね。だから世間の皆さんがざわついたわけじゃないですか。やっぱり何があったのか、皆さん知りたいと思う」と、マスコミが過度な取材を行う理由を語っていましたが、坂上忍やYOUからは「でも大事だから言えないんじゃないの?」「そんなことまで言わなきゃいけないの?」と疑問の声があがっていました。