食糧等の強奪を繰り返し指名手配となっていた暴徒集団の複数メンバーが、襲撃した村で謎の死を遂げていたことが関係者の話でわかった。村人の話によると、旅行者の男が関与しているとみられ、当局はその男の行方を追っている。
村を襲ったのは武装した数十人の集団。村人の証言によれば、同集団は村の少女を人質にとり、食糧を出すように要求したが、その後、男との抗戦の末、全滅したという。当局は、現地に残された遺体の頭に「Z」などの入れ墨が彫り入れられていたことから指名手配中の「ジード」のメンバーと断定した。
男については詳しいことはわかっていない。村人の話によれば、行き倒れていたところを発見し、窃盗犯の疑いもあったことから牢に一時監禁していたという。「牢の柵は鉄製で頑強。なぜ出ることができたのか」と、ある村人は首を傾げた。
死体の多くは体の内部から破裂したようにも見える状態であり、小型の爆弾を体内に埋め込まれるなどした可能性もある。村の長老と呼ばれる男性は、男の上半身に7つの傷があったといい、その傷が「北斗七星」の形に並んでいたことから、「暗殺拳法の上級者ではないか」などと話しているという。
また、村の少女は男が「ケーン」と名乗っていたと証言。ただ、少女はこれまで声を発することができなかったが、男に頭部を触られたことで話すことができるようになったなどと意味不明なことも口走っていることから、当局は情報の真偽については慎重に調査を進めている。