付け焼き刃は通用しない。そのことを我々は身をもって痛感したのだった。
7月29日、VREX渋谷宮益坂店で開催されたHADO SUMMER CUP予選③に我々いとわズも参加してきたわけですが、その結果は散々なものとなりました。
悲しい。
公式動画はこちら
腕に違和感を感じたその瞬間、敗北を覚悟したマックスファクター戦
黄色いツナギがトレードマークのいえもんが、「挑戦者ですから」とツナギを封印している。真顔でそう語る彼にぼくらは、単に暑いからだろうとツッコむのは野暮ってものだ。
これまで幾度となく僕らの前に立ちはだかってきたマックスファクター、毎回接戦を演じながら最後に僕らが膝をつく、この負のお決まりパターンをそろそろどうにかしたい。そういう思いで臨んだマックスファクター戦、今回初めてぼくらはちょい硬シールド3を用意した。
試合は中盤まで一進一退の攻防を演じていた。”このまま最後までもつれそうだな…”そう思った次の瞬間、神は我を見放した。
試合前のデバイス装着時からアームバンドのゆるゆる加減に一抹の不安を感じていたが、まあ大丈夫だろう。そう思って臨んだ一戦。まさか試合中に外れてしまうとは思わなんだ…。
慌ててはめ直そうとするも、エナジーボールが飛び交う空間でそれをやるにはリスキーだ。というよりパニックでそれどころじゃねえ!
でも不思議なもので、動画で見るとほんの一瞬のことのように見えて、エナジーボールが飛び交う空間の中アームバンドが外れた僕にだけは、走馬灯が見えたのでした。
「まだ三途の川を渡っちゃいけない」
そう、25年前に他界した曾祖母に押し返されるようにバトル空間に押し戻された僕は、はめ直すことを諦めて手に持って戦うことに。しかし、パニックとはそう簡単に収まらないもので、シールドを全部使い切ってるというのに「シールドどうやって出すんだっけ?」なんて考えている間にあれよあれよと引き離されてしまったのだった…無念。
苦手な人に、苦手なことをさせる奇策を用いたあひる組との一戦
負けがこんでいる僕らいとわズは、なにかを思い切ったことをやってみる必要性を感じていた。特に最近多かったのが大量得点を献上しての敗戦。そこで僕らは考えた。足りない頭で考えた。
よし、社長にシールド張らせてみよう。
社長:俺、シールド貼るの苦手なんだよね
何が悪いと言わんばかりにこう言い張る我がチームの社長。他チームがシールドを上手に展開して勝利を収めているという現状と、シールドの重要性を説いたことで僕らはうまいことシールドに興味を持たせることに成功した。
社長:よし、シールド4を張ろう!
順調だ。試合前にどのあたりに張ってほしいかだけ希望を伝え、いざあひる組との試合を迎えた。
しかし、しかしだ。
待てど暮らせどシールド4が希望の場所にやってこない。社長、1枚出して満足してた。残り20秒までシールド消費が1枚だったことは大きな誤算だった。
社長:シールド出すの難しいな!
社長は責任を感じたのだろう、最近シールドを出す練習を始めた。
前回の接戦がウソのようにボコボコにやられたNOeSIS戦
予選①では8-27、予選②では13-14と悔しい結果を残したNOeSISとの3度目の勝負。ここでも僕らは奇策に走った。空閑・沢野のシールドをちょい硬3にふって攻撃力を落としてでもロースコアに持ち込むという作戦だったのだが、想像以上にシールドへの対処が早かった結果、作戦は見事に大失敗。
シールドを失った僕らはまるで羽をもがれた蛾のように、6-22の大差で醜く散っていったのだった。
ちなみにこの試合、社長は前試合での失敗の結果か、シールドは1枚も出さなかった。
社長:シールド出すのって難しいな!
とにかく楽しく撃ち合ったエクスペンダブルズ戦
もはや新しい作戦なんぞ何も考える余裕はねえ! だったら守りに入らず撃ち合いしたほうが楽しいだろうという、楽しさ優先で挑んだエクスペンダブルズ戦。
予選①では8-18、予選②では6-13とやられっぱなしの相手だ。肉体の違いを見ればその得点差も納得せざるを得ないが、彼らとの勝負は真っ向からの撃ち合いが1番楽しい。
結果はいわずもがな10-15で敗れたわけだが、これまでの試合の中でも気持ちの良い負け方ができたような気がする。それはきっと爽やかな筋肉だからだ。
力をつけるビギナーズ勢
この予選大会でもビギナーズ勢が着実に上位チームを脅かす存在になりつつあることを感じた。NOeSISに撃ち勝った「あひる組」、決勝リーグに駒を進めてさらに予選③準決勝でエクスペンダブルズから1セット目を勝ち取った「華より酒!」。
なんだか置いてけぼりをくらっているようでもどかしい。反省はそこそこに、次に向けて練習しよ!
SUMMER CUP本戦出場を賭けた予選は残すところあと1回。残念ながらチーム「いとわズ」は予選⑤に出場することができずにサマーシーズンを終えることになってしまうが、予選出場チームにはぜひとも頑張ってほしい。