いとわズ

チョウ ウヒョンの記事一覧

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長堀橋駅から阪急電車で京都に向かった。2月だった。バレンタインデーでもあった。大阪・ミナミでの最後の仕事を終えて、僕は無職になろうとしていた。とても気分がよかった。1泊4500円の、京都リッチホテルというホテルを予約していた。価格帯からして ...
黒田硫黄という漫画家のなにが、どこが特別なのか、あらためて言葉にするのは難しい。読めばわかる。読んでわからないのなら仕方がない。なにごとにも相性があるし、そもそも僕だってよくわかっていないのかもしれない。権威ある人々の権威ある言葉に誘導され ...
2、3年ほど前から、日本の映画ファンの間で台湾ニューシネマがじんわりと流行っている。というよりも、エドワード・ヤンの映画が流行っている。彼の監督作品の素晴らしさについては、いまさら強調するまでもない。リバイバル上映&ソフト化された『牯嶺街少 ...
ヤマシタトモコの『違国日記』について、ある友人が「人間の感情のすべてが詰まっている」と表現した。僕は人間の感情の専門家ではないから、否定も肯定もできなかった。ただ、素晴らしい漫画だという感想は一致した。とりあえず、そのときの我々の気分を検証 ...
体が大きい。アルバイトの日は毎朝スティックパンを食べて、インスタントコーヒーを飲む。理知的なようで、ちょっと抜けているところもある。性格は(たぶん)おおらか。女性にはあまり免疫がないらしく、「気配の残った家にいるのがいたたまれない」という理 ...
あの漢さんが小説を書いた。「あの漢さん」と言われても誰だかわからないんだけど、という人はGoogleで「漢 a.k.a. GAMI」と検索してみてください。あなたのスマートフォンやパソコンは、こういった事態に対処するために存在しているのだか ...
竹宮ゆゆこの話をすると長くなる。もちろんなるべく手短に、かつ穏便にすませたい。それでもぼちぼち長くなるだろう。僕は竹宮ゆゆこのオタクだから。 あらかじめ結論から言っておくと、僕はこの小説『あなたはここで、息ができるの?』(新潮社)を上手に褒 ...
若者はみな悲しいし、衿沢世衣子の描く人物はみなかわいい。いつから、どの程度かわいかったか、という話になるとあまり自信がないけれど、少なくとも『シンプルノットローファー』の女子高の生徒たちは相当かわいい。ギャルもオタクも、痩身のシネフィル・チ ...