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	<title>地方Xクリエイティブ  |  いとわズ</title>
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		<title>【今月の地方✕クリエイティブ】茅葺き民家ディレクター・瀧田暁月さんが移住先で作り続ける「安心できる居場所」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[藤原 利絵]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 08 Apr 2022 11:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[地方Xクリエイティブ]]></category>
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					<description><![CDATA[
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	<a href="https://itwas.media/localxcreative/thatched-roof"><img title="220330-hujiwara-3" src="https://itwas.media/wp-content/uploads/2022/03/220330-hujiwara-3-300x199.jpg" alt="【今月の地方✕クリエイティブ】茅葺き民家ディレクター・瀧田暁月さんが移住先で作り続ける「安心できる居場所」" width="300" height="199" /></a>
	</div>
	　日本の原風景を象徴する「茅葺かやぶき屋根」の民家。東京から電車で約1時間強の場所に位置する茨城県石岡市旧八郷地区には、茅葺き民家が数多く現存します。そんな茅葺き民家の保全と活用活動に携わる瀧田暁月さんは、20代のときに東京から移住してきたそう。近年、移住やワーケーションなど、地方への関心が高まりつつある世の中ですが、瀧田さんが移住で手にしたものとは？　地域密着のクリエイティブに関わる方々へのインタビュー企画「今月の地方✕クリエイティブ」第2回では、茅葺き民家ディレクター・瀧田暁月さんにお話を聞きました。 人生で通算12回の引っ越し。居場所を求めた先が「茅葺き民家」 ――瀧田さんが暮らす茨城県石岡市の八郷地域は、県内で最も茅葺き民家&#8230;]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
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	<a href="https://itwas.media/localxcreative/thatched-roof"><img title="220330-hujiwara-3" src="https://itwas.media/wp-content/uploads/2022/03/220330-hujiwara-3-300x199.jpg" alt="【今月の地方✕クリエイティブ】茅葺き民家ディレクター・瀧田暁月さんが移住先で作り続ける「安心できる居場所」" width="300" height="199" /></a>
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<p class="wp-block-paragraph">　日本の原風景を象徴する「<ruby>茅葺<rt>かやぶ</rt></ruby>き屋根」の民家。東京から電車で約1時間強の場所に位置する茨城県石岡市旧八郷地区には、茅葺き民家が数多く現存します。そんな茅葺き民家の保全と活用活動に携わる瀧田暁月さんは、20代のときに東京から移住してきたそう。近年、移住やワーケーションなど、地方への関心が高まりつつある世の中ですが、瀧田さんが移住で手にしたものとは？　地域密着のクリエイティブに関わる方々へのインタビュー企画「今月の地方✕クリエイティブ」第2回では、茅葺き民家ディレクター・瀧田暁月さんにお話を聞きました。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="e4babae7949fe381a7e9809ae7ae9712e59b9ee381aee5bc95e381a3e8b68ae38197e38082e5b185e5a0b4e68980e38292e6b182e38281e3819fe58588e3818ce3808c-1">人生で通算12回の引っ越し。居場所を求めた先が「茅葺き民家」</h2>



<p class="wp-block-paragraph">――瀧田さんが暮らす茨城県石岡市の八郷地域は、県内で最も茅葺き民家が多い地域とのこと。「茅葺き民家ディレクター」とは、普段どんな活動をしているのでしょうか。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：私は、「茅葺きのおばあちゃん家」と呼ばれる茅葺き民家をシェアスペースとして活かす活動をしています。茅葺き民家だけでなく、周辺環境も含めてこの地域の魅力だと思っているので、それらを生かしたイベントやモノ作りの場の提供にも関わっています。でも、実はもともと茅葺き屋根に興味があったわけではなく、最初は「茅葺き」すら漢字で書けませんでした（笑）。</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>瀧田さんが暮らす茨城県石岡市の旧八郷地区。筑波山の麓にあるこの地域は、のどかな里山風景が広がっており、「にほんの里100選」にも選ばれている</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph">――東京の美術大学を卒業して都内に就職した瀧田さんは、転職を経て茨城に移住したと聞きました。幼い頃から何度も引っ越しをしたそうですが、それが移住や「茅葺き民家ディレクター」になるきっかけになったのでしょうか。</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：昔からひとつの場所に留まることがなく、実は人生で通算12回は引っ越しました。ずっと賃貸暮らしだったので、きちんと「実家」や「自分の地元」と言える場所がないんです。子どものときから移住前までずっと暮らしが不安定で、「どこかに根付いて暮らしたい」という思いがありました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">八郷地域に移住したのは、学生時代に関わったアートイベント「アートサイト八郷」がきっかけでした。「アートサイト八郷」というのは、美大生が八郷の自然を活かしながらアート作品を展示するイベントです。当時、学生だった私は自分の生い立ちの影響もあって、「居場所作り」をテーマに、デザインを活用しながら、たくさんある一軒家や空き家を再活用したプロジェクトに取り組んでいて、そのひとつが「アートサイト八郷」でした。土地の有効活用は現地の住民から好評で、地域外からの集客もあって手応えを感じましたね。美大卒業後は都内に就職しながらも定期的に八郷地域を訪れ、いつか現地に移り住みたいと思っていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">――八郷地域の知人から紹介された茨城のプロジェクトに関わると同時に、現地への移住を決めたんですよね。</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>茅葺き屋根は、ススキなどの植物を総称した「茅」が材料となっている。瀧田さんは、冬になると仲間たちと共に茅を収穫する「茅刈り会」を行う（写真：<a href="https://yasatogym.wixsite.com/obachanchitanken" target="_blank" rel="noreferrer noopener">おばあちゃん家探検隊</a>）</figcaption></figure>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>八郷地域に散在する茅葺き民家のほとんどは、現在も居住する市民の生活の場となっている</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：「居場所作りを仕事に」と考えていた頃、茅葺き民家の保全プロジェクトに関わることができたんです。大家族が集える広間、家族以外の人もふらっと訪ねられる縁側など、日本家屋の間取りや、人の手が感じられる建物の成り立ち方から、茅葺き民家に可能性を感じました。そして、自然の材料でできた茅葺きの屋根はいずれ自然に朽ちるので、人の手による管理や整備が必要不可欠だということを家主の方との交流で知りました。「拠点となる居場所」のひとつである茅葺き民家は維持しつつ、そこからさらに事業やイベントを生み出して、もっと広がりのある場所にしたいですね。</p>



<div class="wp-block-image is-style-default"><figure class="aligncenter size-full"><figcaption>八郷地域の茅葺き民家「茅葺きのおばあちゃん家」。おばあちゃん（真ん中左）がふらっと訪れる人々を縁側で迎えてくれる。築150年のこの住宅では、イベントが定期的に行われている（写真：里山資本主義フォーラムポスター／撮影：三浦奈央）</figcaption></figure></div>



<h2 class="wp-block-heading" id="e382b7e382a7e382a2e382b9e3839ae383bce382b9e381abe3818ae38191e3828be3808ce381a1e38287e38186e381a9e38184e38184e8b79de99ba2e6849fe3808d-2">シェアスペースにおける「ちょうどいい距離感」とは？</h2>



<p class="wp-block-paragraph">――「居場所作り」をテーマにした八郷地域での活動で、最近手応えを感じた活動はありますか？</p>



<p class="wp-block-paragraph">瀧田：「茅葺きのおばあちゃん家」にある、かつては馬がいたけど近年は古材などが放置されているだけだった納屋を、イベントスペースとして再活用したことです。新しくできたイベントスペースでは、「<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.instagram.com/takibitohon/" target="_blank">焚火と本</a>」という、参加者が焚き火を囲みながら自由に読書やお喋りをするイベントを開催しました。参加者は、東京在住の人や、転勤で水戸市に住んでいる人などさまざまでしたね。なお、このスペースは、いずれコワーキングスペースや作家のためのショールームなどに活用する展望があります。家や職場だけじゃない「自分の居場所」を求める人々が集まる場になればいいなと思っています。</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>イベント「焚火と本」の様子。焚き火を囲みながら、参加者たちは瀧田さんらスタッフが選書した本を読み、穏やかなひとときを過ごした（写真：焚火と本／撮影：三浦奈央）</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：ただ、課題もあって……。実は「茅葺きのおばあちゃん家」の活用にちょっと悩んでいます。おばあちゃん家族は交流スペースとしての貸し出しに協力的なのですが、誰が今後主催となるか悩みどころで。「茅葺きのおばあちゃん家」に、いずれ自分が住むことになるのかなぁと思うこともあったり……。</p>



<p class="wp-block-paragraph">――瀧田さんの当初の目的から考えると、「茅葺きのおばあちゃん家」に住みながら交流スペースとして運営するのは、理想的なことではないでしょうか？</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：たしかに魅力的ではありますが、自分の住居にすると、本来自分が作りたかった「誰かのための居場所」とは別モノになってしまう不安があります。「人の家だから行儀良くしなきゃ」「交流の場だから相手と話さなきゃ」など、強制的に「こうしなければいけない場所」にはしたくないです。「訪れた人たち全員が居心地良く過ごせる場所とは、どういう空間なのか？」というのは、常に考えています。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そう考えると、「焚火と本」のイベントのように、自分は土地の資源を活用した場所を作り、あとは出入りする人に任せて使ってもらうのが、理想に一番近いのかなと思います。納屋のイベントスペースも茅葺き民家の母屋も、自分が主催者となって人を巻き込むのではなく、あくまでも出入りする人それぞれが主体でいられる場所にしたいですね。里山の環境や、八郷地域が好きという大枠の共通項は持ちつつ、基本は参加者全員が自由で、主催者はその場にいてもいなくても関係ないくらいが、「ちょうどいい距離感」なのかなと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>イベント「焚火と本」では、参加者に八郷地域の食材を使った料理も振る舞われた。焚き火を囲みながら味わう食事は格別だったはず（写真：焚火と本／撮影：三浦奈央）</figcaption></figure>



<h2 class="wp-block-heading" id="e983bde4bc9ae381a7e6849fe38198e381a6e38184e3819fe5bf83e7b4b0e38195e381a8e38081e7a7bbe4bd8fe381a7e38288e38186e38284e3818fe6898be381ab-3">都会で感じていた心細さと、移住でようやく手に入れた安心感</h2>



<p class="wp-block-paragraph">――東京から茨城に移住して、心境の変化や生活の違いにギャップを感じますか？</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：今住んでいる茨城の方が良くも悪くも人のつながりが濃いと感じます。都内の企業に勤めていた頃は同僚と会話がなく、出身地や現在住んでいる町などパーソナル的なことを知っている人はかなり限られていました。今の勤務先はその逆ですね。同僚の家まで知っていますし、コミュニティが狭いので、外出するといつでも知り合いに遭遇します（笑）。でも、自分のことを理解してくれて頼れる人が近くにたくさんいるというのは、とても安心できますね。ここでの暮らしの価値観を共有できるパートナーと生活していることもあり、東京で暮らしていたときに漠然と感じていた不安や心細い気持ちは、今はほとんどありません。</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>八郷地域には、モノ作りの拠点「シェア工房BONCHI」もあり、作品制作のアトリエやイベント会場、シェアスペースとして使われている（写真：八郷留学／撮影：三浦奈央）</figcaption></figure>



<figure class="wp-block-image size-full is-style-default"><figcaption>宿泊体験プログラム「<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.yasatoryugaku.com/" target="_blank">八郷留学</a>」の様子。「<a href="https://www.instagram.com/studio.bonchi/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">シェア工房BONCHI</a>」内にある古民家も、子どもたちの体験活動の場として利用された（写真：八郷留学／撮影：三浦奈央）</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph">――子どもの頃から求めていた居場所と安心感を手に入れたわけですが、今後再び別の土地へ移るという考えはあるのでしょうか？</p>



<p class="wp-block-paragraph"><strong>瀧田</strong>：私は八郷に住んで今年で５年目になります。これまでの人生を振り返ったとき、同じ市区町村に5年以上住んでいた経験がなかったので、正直な話、八郷に一生いるかはまだ想像できないです。でも、これから自分が子どもを産んで、その子がひとり立ちするくらいまでは住み続けたいとは思っています。子どもに過去の自分と同じ不安定な思いをさせたくないですし、きちんと「実家」と呼べる居場所を作ってあげたいですね。</p>



<p class="is-style-box-noti-memo wp-block-paragraph"><strong>【Creator’s profile】 瀧田暁月（たきた・あき）</strong><br>1989年生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科在籍中、茨城で学生主催のアートイベント「アートサイト八郷」に携わり、棚田をはじめとする里山の環境を生かしたモノ作りに取り組む。<br> 卒業後、都内の建築や不動産関係の企業に勤務したのち茨城へ移住。地域おこし協力隊の活動を経て、現在は「茅葺き民家ディレクター」として茅葺き民家の保全・活用活動をしながら、里山環境を生かした場作りを続けている。<br> <strong>■代表プロジェクト</strong><br>・<a href="https://yasatogym.wixsite.com/obachanchitanken" target="_blank" rel="noreferrer noopener">おばあちゃん家探検隊</a><br>・<a href="https://www.instagram.com/studio.bonchi/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">シェア工房BONCHI</a></p>
</div>]]></content:encoded>
					
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		<title>【今月の地方✕クリエイティブ】グラフィックデザイナー・白澤奈生子さんが大切にしたい「身内感」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[藤原 利絵]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 20 Nov 2021 02:30:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[地方Xクリエイティブ]]></category>
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					<description><![CDATA[
	<div>
	<a href="https://itwas.media/localxcreative/iwatexcreative1"><img title="1117fujiwara4" src="https://itwas.media/wp-content/uploads/2021/11/1117fujiwara4-300x214.jpg" alt="【今月の地方✕クリエイティブ】グラフィックデザイナー・白澤奈生子さんが大切にしたい「身内感」" width="300" height="214" /></a>
	</div>
	働き方や働く場所に対する考え方が世の中で大きく変化している昨今。クリエイティブ業界においても、大都市ではなく地方を視野に入れてライフプランを考えている人は多いのではないでしょうか。とはいえ「安定した仕事はあるのか」「大都市と地方の仕事に違いはあるのか」「地方のクライアントはどんな人材を求めているのか」など気になることは多いはず。この連載では、そんな気になるアレコレを筆者が地域密着のクリエイティブに関わる方々にインタビューし、業界のリアルに迫る企画です。第1回では、岩手県を中心に地方のグラフィックデザインに携わる白澤奈生子さんを紹介します。 「生産者の顔が見える野菜」をデザインでもやりたい ――白澤さんは武蔵野美術大学を卒業後、新卒で&#8230;]]></description>
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	<div>
	<a href="https://itwas.media/localxcreative/iwatexcreative1"><img title="1117fujiwara4" src="https://itwas.media/wp-content/uploads/2021/11/1117fujiwara4-300x214.jpg" alt="【今月の地方✕クリエイティブ】グラフィックデザイナー・白澤奈生子さんが大切にしたい「身内感」" width="300" height="214" /></a>
	</div>
	<div class="theContentWrap-ccc">
<p class="wp-block-paragraph">働き方や働く場所に対する考え方が世の中で大きく変化している昨今。クリエイティブ業界においても、大都市ではなく地方を視野に入れてライフプランを考えている人は多いのではないでしょうか。とはいえ「安定した仕事はあるのか」「大都市と地方の仕事に違いはあるのか」「地方のクライアントはどんな人材を求めているのか」など気になることは多いはず。この連載では、そんな気になるアレコレを筆者が地域密着のクリエイティブに関わる方々にインタビューし、業界のリアルに迫る企画です。第1回では、岩手県を中心に地方のグラフィックデザインに携わる白澤奈生子さんを紹介します。</p>



<span id="more-8856"></span>



<h2 class="wp-block-heading" id="e3808ce7949fe794a3e88085e381aee9a194e3818ce8a68be38188e3828be9878ee88f9ce3808de38292e38387e382b6e382a4e383b3e381a7e38282e38284e3828a-1">「生産者の顔が見える野菜」をデザインでもやりたい</h2>



<p class="wp-block-paragraph">――白澤さんは武蔵野美術大学を卒業後、新卒で就職。デザイナーとして東京にある2社の企業で経験を積んだ後、今年9月に独立しました。実際のところ、フリーランスの生活はいかがですか？ </p>



<p class="wp-block-paragraph">白澤：現在は神奈川県で暮らしながら主に地方企業のポスターやパッケージなどのデザインをしています。フリーランスになって約2カ月が経ちましたが、なんとかやっていけそうなくらいの見通しは立ってきました。</p>



<figure class="wp-block-image size-full has-custom-border is-style-default"><figcaption class="wp-element-caption">（左）大東変集会議 ポスター（2018）、cl／変集プロダクション -FUN-、ad.d／白澤奈生子　（右）GEINOど真ん中プロジェクトポスター（2018）、cl／GEINOど真ん中プロジェクト、ad.d／白澤奈生子</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph">――白澤さんは「東京で修行したい」という思いから、美大卒業後は地元の企業に就職する選択はなかったそう。東京で経験を積む中で岩手県に住む友人から声をかけられたことをきっかけに、かれこれ一関市関連のデザイン業を3、4年続けています。</p>



<p class="wp-block-paragraph">白澤：フリーランスだと、営業からディレクション、制作まで全て自分でやらなければいけません。かなり大変ですが、やりがいはありますね。特に、クライアントとの関係性づくりは大変ですが、そこに面白さを感じています。地方の仕事をする際、クオリティの高いデザインを制作するのはもちろんですが、クリエイター自身を知ってもらうことも重要だなと思うんです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">そういう思いから、コロナ禍ではありますが感染対策をした上で先日も岩手県にある温泉地のMAP制作の案件で現地のクライアントと打ち合わせをしたり、実際に温泉地をまわってきました。正直、オンライン会議やメールで制作物をチェックできる時代ですが、画面越しだけだとクライアントと自分のイメージがきちんと共有できていなかったり、ちょっとしたことで気持ちがすれ違ったりすることもあります。特にコロナ禍から取引を始めた地方のクライアントは、それが顕著になってしまうのではないかと思うんです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">――便利な時代にはなりましたが、すぐに会える距離でないことを考えると、地方のクライアントとの仕事はオンライン上だけだとなにかと不安ですね。</p>



<p class="wp-block-paragraph"> <meta charset="utf-8">白澤：大都市に比べて地方は人口が少なくてコミュニティが狭いぶん、人と人との距離感が良くも悪くもとても近い気がします。だから私は地方の仕事をする上ではクライアントに自分をいかに「身内」と感じてもらうかを大事にしています。よくスーパーで「生産者の顔」みたいな、農家の方の写真が掲示されている野菜があるじゃないですか。あんなふうに、私もクライアントに安心感や身近な印象を届けられるようなデザインがしたいんです。「関東にいる白澤っていう人が作ったんだって」みたいな他人行儀なものではなく、身近な存在に感じてほしいなと。距離が離れているからこそ、そういう温度感が大事だと思っているので、制作の際はなるべく現地を訪れるようにしています。</p>



<figure class="wp-block-image size-full has-custom-border is-style-default"><figcaption class="wp-element-caption">トヨちゃんの大判焼き（2019）、cl／トヨちゃんの大判焼き、ad.d／白澤奈生子</figcaption></figure>



<h2 class="wp-block-heading" id="e7a4bee4bc9ae4babae8ac9be5baa7e381aee8aab2e9a18ce3818ce38081e381bee38195e3818be59cb0e59f9fe38292e5a489e38188e3828be381aae38293e381a6-2">社会人講座の課題が、まさか地域を変えるなんて</h2>



<p class="wp-block-paragraph">――これまで関わってきた中で、特に感慨深い案件を上げるとしたら？ </p>



<p class="wp-block-paragraph">白澤：私の出身地である岩手県一関市の「摺沢（すりさわ）水晶あんどん祭り」ですね。ここ2年間はコロナ禍でオンライン開催ですが、本来はお盆の3日間、街に絵付きのあんどんが飾られる祭りです。私は3年前から若手メンバーで構成されている公式応援団の「あんどんサポーター」に所属しています。子どもの頃から毎年楽しみにしている大好きな祭りなのですが、年々あんどんの応募数や来場客も少なくなっているように感じ、祭り自体に元気がなくなってきているように思っていました。そんなとき、通っていた宣伝会議主催のアートディレクション養成講座で「地域の抱える悩みをアートディレクションの力で解決する」という課題が出たんです。地元の祭りに向き合ってみようと思った全ての始まりは、ここからでした。</p>



<figure class="wp-block-image size-full has-custom-border is-style-default"><figcaption class="wp-element-caption">摺沢水晶あんどん祭り（2019-2021）、cl／摺沢水晶あんどん祭り実行委員会、ad.d／白澤奈生子</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph">――実行委員会から依頼された案件ではなく、最初はアートディレクション養成講座の課題として取り組んだんですね。 </p>



<p class="wp-block-paragraph">白澤：提案のひとつとして、あんどんの絵を増やす仕掛けを考えました。あんどんの絵は市民に募集するのですが、実は応募用紙自体が大きく、提出のタイミングも限られているなど応募のハードルが高いかもしれないと気づいて……。あんどんの絵を描くこと自体のハードルを下げるために、手ぶらで参加できるワークショップも企画しました。ほかにも、祭り客が集えて休憩所にもなる「あんどんバル広場」を考えたり、告知ポスターやパンフレット、参加者がもらって嬉しいような賞状、手ぬぐいやTシャツなどグッズのデザインにも力を入れ、多くの人が祭りを楽しめるように工夫しました。あとは、あんどん絵の応募作品が掲載される新聞広告も考案しました。メディアに自分や自分の子ども、孫の作品が載るのって、うれしいかなと思って。「新聞に掲載されたいから来年もまた応募しよう」っていうモチベーションにつながるんじゃないかなという狙いで考えたんです。</p>



<figure class="wp-block-image size-full has-custom-border is-style-default"><figcaption class="wp-element-caption">摺沢水晶あんどん祭り（2019-2021）、cl／摺沢水晶あんどん祭り実行委員会、ad.d／白澤奈生子</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><meta charset="utf-8">白澤：これらをアートディレクション養成講座で発表したところ、銀賞を受賞して雑誌にも掲載されました。そして、その結果を地元の友人に伝えたら「実際に実行委員会に提案しよう」という話になり、考案した企画を仲間たちと一緒に実現させることができたんです。オンライン開催の祭りのウェブサイトも「2020岩手ADC賞WEB部門」を受賞でき、嬉しい気持ちでいっぱいでした。地元の方々にも協力してもらい、少しずつ祭りに活気が戻ってきたように思います。講座で取り組んだ課題が、祭りに変化を与えるきっかけになれたことに驚いていますね。</p>



<h2 class="wp-block-heading" id="e38387e382b6e382a4e3838ae383bce381afe58cbbe88085e381bfe3819fe38184-3">デザイナーは医者みたい</h2>



<p class="wp-block-paragraph">――地方と東京で、デザインの仕事に違いはあるのでしょうか？</p>



<p class="wp-block-paragraph"> 白澤：クライアントによって差はありますが、冒頭で言ったコミュニケーションや関係性づくりには違いを感じます。あとはこれも企業によりますが、都市圏の企業だと人が多いぶん、デザイナーや営業、販促などがきちんと分業化されているイメージが強いです。一方で、地方の小さな企業だとそこまで分業化がされていないことも多いので、地方でこれからの時代を生き抜くためには今まで以上にいろいろなスキルが求められると考えています。例えば商品のパッケージデザインにしても、どこに課題があってどうすれば売上が伸びるか、どういう場所でどう販売されればいいか、最終的にどう商品が届けば顧客は満足するかなど……。あらゆることをクライアントと一緒に考えられるデザイナーが重宝されるのではと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-full has-custom-border is-style-default"><figcaption class="wp-element-caption">Amazon cacao mochi パッケージデザイン（2021）、cl／大林製菓株式会社、ad.d／白澤奈生子</figcaption></figure>



<p class="wp-block-paragraph"><meta charset="utf-8">白澤：例えるなら、デザイナーは医者みたいだなと私は思います。医者が患者の病状や希望にあわせて治療するように、デザイナーもクライアントが抱える問題や要望にあわせて薬の代わりにデザインを処方する、みたいな。医者は外科や内科、デザイナーもグラフィックやファッション、インテリアなどそれぞれ専門分野がありますが、対象の問題を解決する点においては共通すると思うんです。ただ、マルチタスクは一朝一夕で身につくものではないので、私はデザイナーとして活動して8年目になりますが、日々勉強だなと感じています。</p>



<p class="wp-block-paragraph">――最後に、白澤さんが考える今後のビジョンを知りたいです。現在は神奈川県に住みながら地方の仕事をしていますが、いずれは地方に拠点を置いて仕事をされるのでしょうか。</p>



<p class="wp-block-paragraph"> 白澤：以前は地方に完全移住も視野に入れていましたが、まだ悩んでいるのが正直なところです。一度、地元に戻るのは選択肢としてアリだと思いますが、いったんは2拠点での生活を目指そうと考えています。いろいろな場所で知識や経験を養いたいというのもありますし、自分の中で強みや「柱」になるものをいくつか持ちたいです。さまざまな視点を持つためにも、拠点を1箇所ではなく複数持つことで、それぞれの土地のいいところを学んで吸収したいです。</p>



<p class="is-style-box-noti-memo wp-block-paragraph"><strong>【Creator’s profile】 白澤奈生子</strong><br>1991年生まれ、岩手県一関市育ち。秋田公立美術工芸短期大学産業デザイン学科、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。都内デザイン会社にて勤務ののち、一般企業のデザイン部に所属。2021年秋にフリーランスとしての活動を始め、関東に住みながら地元である岩手県のデザイン制作やプロジェクトにも関わる。<br><strong>■受賞・掲載歴</strong><br>岩手ADC Competition&amp;Award2020　WEB部門／WEB・インタラクティブ岩手ADC賞　受賞（オンライン摺沢水晶あんどん祭り　WEBサイト）<br>岩手ADC Competition&amp;Award2020　NAD部門／新聞広告・雑誌広告会員選賞　受賞（オンライン摺沢水晶あんどん祭り　新聞広告）<br>『図形で魅せる広告レイアウトデザイン』（パイ インターナショナル）　掲載<br>『LOGO ＆ MARK IN JAPAN  Vol.4』（アルファ企画）　掲載<br>『シズルのデザイン：食品パッケージにみるおいしさの言葉とヴィジュアル 』（B・M・FT ことばラボ）　掲載<br><strong>■関連リンク</strong><br><a rel="noreferrer noopener" href="https://naokoshirasawa.com/" target="_blank">白澤奈生子ウェブサイト</a></p>
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